2019年 11月 22日 (金)

若手のプロジェクトチームが思わぬ暴走! 「給料あげろ」「残業やめろ」

印刷
スマモニの覆面調査のお仕事で高額謝礼を獲得!

   会社に変革を起こせ、と呼びかける経営者は多いが、現状の体制内にいる人にとって本当の変化は往々にして耐え難いものだ。自己否定につながる変化を覚悟しない人が、軽々しく「変革」と言わない方がよい。

   ある会社では、社内の問題点を指摘させる若手プロジェクトを立ち上げ、自由に運営させていたところ、想定外の範囲に検討テーマを広げ、労働者の権利拡張を求める内容のレポートを出してきた。担当者はどう扱ってよいものか頭を悩ましている。

人事部長「それは会社の方針で決めることだ」

――製造業の人事です。将来の管理職候補の育成と見定めのために、先期から若手社員を集めたプロジェクトチームを発足させました。

   メンバーは入社3年目から5年目の社員10人ほどで、テーマは「社内の問題点の発見と解決策の提案」。運営は基本的にメンバーに任せて自由に議論し、議事録のみ人事部に提出させています。

   半年ほどして「工場の作業の無駄を省く」をテーマにプレゼンを実施し、社長がその案を了承して実行に移したところ、確かに作業効率を改善することができました。

   それに気をよくした彼らは、以前にもまして活動を活発化させていますが、先日提出した議事録には「労働条件の改善要求書」が添えられており、こんな項目が並んでいました。

・従業員のモチベーションを高めるために基本給を上げる
・ワークライフバランスの観点から残業は極力しないようにする
・本人の希望を十分反映した配置転換を行う

   これを見た人事部長は、プロジェクトのリーダー格のAさんを呼び出し「こんなことは君たちが要求することじゃないだろう。会社の方針で決めることじゃないか」と苦言を呈しました。

   するとAさんは「これは会社を良くするために提案したことです。そのように言われるのであれば私たちにも考えがあります」と部屋を出て行ってしまったそうです。何か不穏な感じですが、こういうときはどう対応したらいいのでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中