2024年 4月 20日 (土)

抜擢された課長が他部署とトラブル! 女性管理職の「目標」を取り下げるべきか

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社会保険労務士・野崎大輔の視点
「機会の均等」であり「結果の平等」でない点に留意

   厚生労働省の通達では、男性労働者と比較して、一定の区分、職務、役職において女性労働者の割合が4割を下回っている場合、「格差が存在する」と判断されるとしています。職場に事実上生じている格差を是正して、男女の均等な機会・待遇を実質的に確保するために、事業主が女性を有利に取り扱う「ポジティブ・アクション」は法違反とはなりません。例えば社内に「女性の活用検討会」を設置するようなことは問題ありません。

   とはいえ、男女雇用機会均等法が目的としているのは、その名の通り「機会の均等」であって「結果の平等」ではありません。管理職の登用は能力や適性で判断すべきであり、女性管理職の割合を目標化するのはナンセンスです。管理職には現実の組織を動かして結果を出すことが求められており、今回の部下の不満のように「これでは仕事が回らない」ということが続けば、A課長は「適性に欠けていた」と言わざるを得ないでしょう。

女性管理職の「数値目標」ってどう思う?
絶対に必要で計画的に増やすべき
計画はあってもいいが目的化は危険
増やすことは悪くないが計画は不要
女性管理職を増やす必要はない
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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