2020年 10月 25日 (日)

ペーパーテストをなくしても社会は変わらない

ホットでもアイスでも美味しい。季節にあわせて楽しめる、大正製薬の乳酸菌が入ったごぼう茶。

入社時の賃金に差をつければ真面目に勉強する

   企業は企業で、自分たちで何らかの学科試験的なプロセスを作って代用するだろうから、そういう意味では入試を4年間後にずらすだけとも言える。

   とはいえ、ここが組織というものの悲しいところで、教育再生会議からすれば「労働市場の流動化や企業内改革が先である」なんてことは分からないだろうし、分かっても立場上言えないだろう。

   でも政府からは早く仕事しろ提言出せとせっつかれる中、はるか先の多様化というゴールに向かって「学科試験廃止」という超ロングパスを放り込まねばならなかったのだろう。

   まずは企業が横並びの一括採用を見直し、入社時の賃金や序列に差をつける。キャリアパスを明確にし、外国人や留学生が定着する組織風土にする。そして、トップにせめて「いやー勉強しなかったから大変でしたよ」と謙遜するくらいのリテラシーを仕込む。

   そういう地道な作業の結果、大学は内側から変わっていくだろう。入試の議論は、やるとしてもそれからでいいのではないか。大学は社会の鏡なのだから、鏡に向かって「おまえが変われ」と迫ったところで問題は解決しないのだ。

   ※全体の見直しではなく、大学側が自主的に推薦枠を作る程度の話なら筆者はむしろ賛成だ。大学、企業の双方にとっていい刺激になるだろう。バカが増えると心配する暇があったら、バカでも卒業できてしまうザル試験を何とかしろと言いたい。(城繁幸)

「学科試験なくし面接など人物評価」で大学はどうなる?
バカが増えるだけ
人材が多様化して良くなる
変わらない
わからない
その他
人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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