2020年 4月 1日 (水)

MBA受講のため残業できません 二代目社長「そんな奴評価できないでしょ」

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MBAを取得した甲斐のあるケースとは?

   MBAに通うため、会社を辞める人も多いが、前出のガラパゴスMBA出身者は、「結局、前職より社格が下の会社の内定しか貰えず、涙を呑んだ同級生は多い」という。MBAは転職の武器になると安易に考えるのは、危険なようだ。勿論、筆者が知らない「大成功例」というのもあるのかもしれない。

   そこで、反対に、MBAを取得した甲斐のあるケースとは? と前出、コンサルティング会社の幹部氏に聞いてみた。返ってきた答えはこうだった。

「それは、我々のようなコンサルティング会社に既にいる若手でしょうね。コンサルタントは、若いうちは月400時間働くなんてザラ。だから仕事に疲れると、みんな海外に行ってMBAを取りたがるんです。アチラに行って、MBAの友達と学生気分に戻ってバカ騒ぎすると心の洗濯になるんですよ。我々の間ではMBAはバケーションと言われています」

   バカンス目的で、1000万円近い自己投資をするとは随分贅沢な話だが、それ以上の効果もあると言う。

「ま、ハクヅケですね。我々コンサルの仕事は20代の若いうちから50代、60代の経営層に偉そうに、〇〇すべきです、なんて意見する仕事です。ところが、我々は、弁護士や会計士と同じアドバイザリー業務ながらも資格がない。なぜエラソーにしているのか、その証明がないんです。それでも東大の理系の院卒くらいなら、経営者も『こんだけ賢い奴のいう事なら聞いてみるか』という気になるでしょうが、ただの私立文系上がりだったりすると説得力がない。そこへいくと有名MBAの一つも持っていると、一種の『まともだということの証明』くらいにはなります」

   さらに、前出国内MBA出身の二代目社長は、MBAのメリットについてこう語る。

「僕みたいな学歴が高くない人にとっては、たとえ国際認証されていない"なんちゃってMBA"でも、学歴のアップグレードにはなります」

   どうやら、少なくとも、MBAを取ったからといってすぐに「飛べるスーパーマン」になれるわけではなさそうだ。ちなみに、この二代目社長が自分の会社の幹部に求めるのは「MBAなんて"高嶺の花"になろうとせず、"置かれた場所で咲く人材"」だという。(佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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