2024年 5月 8日 (水)

就活生よ、ノープロブレムです やりたいこと「見つからない」?それがどうした

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   今回からは、就職活動まっただ中の学生のために、シリーズで「仕事選びのコツ」について書いていこうと思います。

   仕事選びというテーマでは、いつも私が最初に話すことがあります。

   それは、

「好きなことを仕事にするより、得意なことを仕事にしなさい」

というものです。

好きなことを仕事にするより、得意なことを仕事に

やりたい事がみつからない……
やりたい事がみつからない……

   学生のみなさんの悩みで一番多いのが「やりたい事がみつからない」ということではないでしょうか。

「自分には好きなものがみつからない、仕事にしたいとおもうものが見つからない。どうやったら見つけられますか。それが見つからずにいる自分はだめなんじゃないか」

   つまり、仕事をするからには、その仕事が自分の一生愛せる仕事で、すきなこことでないといけない。そんな脅迫観念みたいなものがあるように思います。

   そして、そういった仕事を見つけようと、努力するのですが、学生のうちだから、そんなものはなかなか見つからない。そして、一人で悩んでしまう。いわゆる"やりたいこと探し"というやつです。「自分には、やりたいこととか、興味があることが見つからない。ダメな人間だ」という自己嫌悪に陥ってしまうのです。

   実は、この逆のパターンもあります。「コンサルも、銀行も、マスコミも興味が有るのですが、なにかやりたいことを絞らないとダメだとおもうのです。でも、自分が何に絞ればいいのかわかりません」という悩みです。この場合、逆に興味の範囲が広くなりすぎて、どれかに絞りきれません。何か一つのことに絞らないとダメといったような思いがあるのでしょう。いろいろな可能性を捨てきれずに、悶々としてしまいます。

   「どれかに絞れない自分は興味を絞りきれていない」と悩みます。

   これらの話の根本にあるのは、「(成功するためには)究極のやりたい事、好きなことを一つだけみつけて、それにすべての力を注ぎなさい」という教えだと思います。

興味があることと、才能が一致しない場合が多い

   これは、たしかにスティーブ・ジョブズやイチローのようなひとには当てはまるでしょう。ジョブスは、コンピュータやインターネットが大好きで、そしてその才能もありました。イチローも野球が大好きで、そして才能がありました。だからとんでもない成功を収めたのです。

   学生のうちからそういうものが見つかっていて才能もあるひとは幸せです。そういうひとは、何もいわれなくても、1秒で自分のことがわかります。

   多くの学生はそうではないから悩んでいるのでしょう。

   たったひとつだけ就活アドバイスをするとすれば、「興味があることを仕事にするよりも、むしろ得意なこと、過去に上手にできたことを仕事にしなさい」ということです。

   というのも、好きなこと・興味があることと、自分の才能が一致すれば、それを信じて邁進するのがベストですが、問題は、多くの人にとって、好きなこと、興味があることと、才能が一致しない場合が多いのです。

   さらに、その好きなことも、本当に好きなことでない場合も多いのです。自己分析の結果無理やりつくった「自分は人の笑顔を見るのが好き」といった具合の、自己洗脳の場合も多い。そういう「好き」は長くは続かないので、あっという間に心が折れます。

   そうでなくても興味というのは移ろうものです。私自身も、学生のときはITやインターネットに興味がありましたが、次第に興味は、経営やビジネスになり新卒ではコンサルティングの会社に入りました。その後は人材の仕事を多く手がけ、この頃は人のキャリアやグローバル経済といったことに移っていきました。

   そこで2つのアドバイスをします。

   ひとつは、興味は絞らなくてもいいということです。一生をかけて一つのことしかできないと考えると、何を選んでいいのかわからなくなります。しかし、一生は長いものです。その都度興味を変えていっても、まだまだ人生は長いものです。人生では、いろいろなことができます。わたしの場合も、コンサルタントからはじめて、ベンチャー経営、作家業といくつものやりたい事をやってきました。その中でなんらかの軸を長期的につくっていけば良いと思います。

   2つ目は、自分の興味は置いておいて、得意だったことをやってみてはということです。

   興味や好みは変わりやすいものですが、得意なこと不得意なことはさほど変わりません。子供の頃に不得意だったものが急に得意になったりすることは、ほとんどないというのは、みなさんも経験的に理解していることでしょう。同じく得意なこともさほど変わらないのです。子供の頃に得意だったことが急にできなくなるということもあまりありません。

「上手くできること、自分が周りから求められること」を知ろう

   ですから、

「少なくとも仕事をしていて嫌ではないという範囲のなかで、過去、人から自然に求められたこと、過去に上手くできたこと」を仕事にしてみてください。

   心に手をおいて、これは僕がやっていて苦しいか、自分がやっていて調子がいいかどうかを問えば答えは明らかでしょう。 「やりたいこと」を探すより、「上手くできること、自分が周りから求められること」を知るほうが、よっぽど人生の役に立つと思います。

   そして世の中の報酬のしくみというのは、人から求められることを提供することで、報酬がはらわれるものなのです。決して好きなことをすることで報酬が支払われるわけではありません。

   自分でもわからない「やりたいこと」より、「うまくできて向いていて人から求められる」仕事をしたほうが、普通の人にとっては、長期的にみると活躍できることになります。

   仕事も長く続きますし、相手にも喜ばれます。結果として、実績が残り、出世し、サラリーもアップして、さらに多くのことができるようになります。

   仕事選び、就職のヒントに関しては、拙著『英語もできないノースキルの文系学生はどうすればいいのか?』という電子書籍に考えを纏めています。この文章も、その本のなかの一節をまとめ直したものです。もし、就職で悩んでいるかたがいれば、手にとっていただければ幸いです。(大石哲之)

「好きなことが見つからない」就活生に一声かけるとしたら?
得意なことを仕事にしなさい
仕事に好き嫌いを持ち込むな
見つかるまでがんばれ
仕事なんて何でもよい。頑張るのみ
その他(気にしない、気にしない等)
大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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