2021年 1月 21日 (木)

「グローバルか、それ以外か」の二元論はNG もっと緻密な海外戦略を立てるために

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あなたの企業が次に進出すべき国はどこ?

(図1)海外進出戦略のフレームワーク
(図1)海外進出戦略のフレームワーク

   今回は(1)国を比較する(2)進出すべき国を検証する(3)進出を実行する、という3つの観点から海外戦略を論じてみたいと思います。フレームワークは「うまく切れている」、つまり無駄がなく必要な要素が網羅されていれば形式は問わないように思いますが、重要なのは、国ごとの「事情論」でその都度異なる判断基準があるのではなく、統一して横並びで比較することだと考えます。そうすることによって、進出の判断だけでなく、進出後の管理や近隣国への展開、撤退といった判断もたやすくなるからです。

(1)国を比較する:CAGE Distance

   CAGE DistanceはP. Ghemawat氏が"Redefining Global Strategy"で論じている概念で、「Cultural」「Administrative」「Geographic」「Economic」の4つの観点から「その国と自国のビジネスを行う上での距離」を測り、進出すべき国を判断するという手法です。「Cultural」は言語・宗教・民族性等で、食品・飲料等の業界で重視されるでしょう。「Administrative」は法律・規制・税金等で、医薬品・インフラ等の業界でポイントになります。「Geographic」は国同士の距離・時差等で、例えばサービス産業等で考慮すべきでしょう。「Economic」は資源・人材・資本等で、例えば自動車、PCなどを生産する能力や購入する経済力があるかといった点が挙げられます。(図1)にあるように、その業界における「C」「A」「G」「E」の重要度に応じて重みづけをしてポイントを付け、進出候補国の比較を行います。

(2)進出すべき国を検証する:ADDING Value Scorecard
   進出候補国が決まったら、「その国で本当にビジネスが成立するのか」を検証します。例えば、こちらもP. Ghemawat氏による「ADDING Value Scorecard」というフレームワークが挙げられます。下記項目の頭文字を取っていますが、この6つの点から候補国を分析します。

   Adding volume:十分な売上や成長が予測できるか?

   Decreasing costs:進出コストを踏まえてもコストを抑えられるか?

   Differentiation:その国で差別化できるか?

   Improving industry attractiveness:進出によって業界の収益性は維持・向上するのか?

   Normalizing risk:進出するリスクは高すぎないか?リスクは抑えられるか?

   Generating knowledge:ナレッジを吸収できるか?そのナレッジを展開できるか?

室 健(むろ・たけし)
1978年生まれ。東京大学工学部建築学科卒、同大学院修了。2003年博報堂入社。プランナーとして自動車、電機、ヘルスケア業界のPR、マーケティング、ブランディングの戦略立案を行う。現在は「日本企業のグローバル・マーケティングの変革」「日本のクリエイティビティの世界展開」をテーマに米ミシガン大学MBAプログラムに社費留学中(2014年5月卒業予定)。主な実績としてカンヌ国際クリエイティビティ・フェスティバルPR部門シルバー、日本広告業協会懸賞論文入選など。
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