2024年 4月 18日 (木)

悪いのは、あなたの「指示の不明確さ」かも 他人を批判するその前に

ヴァーチャルアシスタントで「指示出しの訓練」を

   海外に物を頼む場合、(1)目的背景(2)成果物イメージ(3)クオリティや優先順位の3つを的確に指示する必要があります。

   たとえば、「オフィスの机をもらうので、友人オフィスから、引っ越し手配をおねがいします」というレベルでは、たぶん難しい。もっと明確にする必要があります。

「(目的)友人のオフィスから不要の机をもらいます。コストの削減が目的ですから、なるべくコストの安い方法を探して、配送してください
(成果物)友人に連絡して、サイズを聞いて、運送業者に見積もりをとってください。少なくとも3つの業者に見積もりをとって、結果をメールしてください
(優先順位)は、コストです。配送は時間がかかっても構いません。また中古の机ですので、配送の安全性や保険も不要です。
配送費が3000円前後ですむ場合はそれで結構なので、その値段の見積もりをください。1万円といった場合はかかりすぎです。コスト削減方法を考えてベストな提案をしてください。机をばらして運ぶなどは一案です」

といった具合です。

   海外や外部に指示するばあい、とくに大事なので、ほとんど場合明確な指示がなされないのは(3)の優先順位やクオリティに関する項目です。私の経験では、これを明確にすることで、海外のひとは、的確に賢い方法で、業務を遂行してくれます。

   成果物を明確にしたり、優先順位をつけた指示をしたりというのは、なかなか慣れないと難しいことだと思います。ですが、逆転の発想で、ヴァーチャルアシスタントの利用を、指示出しの訓練の機会ととらえて、意識的にやってみてはいかがでしょうか?

   あなたの指示の出し方がうまくなればうまくなるほど、適切な答が帰ってくるので、上達が目に見えてわかると思います。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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