「えこひいきされる」のも実力の内 身も蓋もない会社員生活の掟

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   行動評価が、月給アップ、そして昇進昇格を決める、つまりサラリーマン人生の命運を握ることは以前よりお伝えしてきた。

   「会社は仕事の中身、実力を評価してくれないのか」と憤る人もいるかもしれない。

   だが、ある人事コンサルタントは、「人から評価されるのも『実力』の内」として、こんなエピソードを披露してくれた。

人事の世界でいう「2-4の法則」とは

熱意をアピール!
熱意をアピール!
「今やだれでも知っている巨大ベンチャーの社長は、サラリーマン時代、お客さんや上司に自分は頑張っていると熱意をアピールするために、いつもわざと、大汗タラタラだったといいます。
   そのために、駅から会社まで走るのは当たり前。それでも汗の出が足りないと、会社の前で足踏みして汗を拭きださせたそうですよ」

   そんな「熱意命」の彼だから、自分が社長となった後も、社員を評価する際、「結果よりプロセス、つまり『熱量を測る』癖が抜けないんです。だから、その会社の社員たちは、会議前誰よりも早く会議室に入って、一番前の席を陣取る。全大会で、威勢のいい声を出すなどやる気アピールが止まらない」(前出人事コンサルタント)

   この人事コンサルタントによると、上司は自分と似た者をついついえこひいきしてしまう、というスパイラルから抜け出せないのが常だと言う。

「よく、おエライ社長が若い社長に金を投資してあげる時なんかにいうでしょう。『お前は、若いころの俺に似ている』なんて。結局、そう思わせた人間が勝ちなんです」

   人事の世界では、「2-4の法則」というのが存在するという。

「上司はお気に入りの人間には、最初から基礎点として4点を与え、そうではない人間は2点を中心に加点していくものなんです。
   もっと言うなら、上司は、部下の相対順位を『B君、A君、E君、D君、C君の順だな』という風にあらかじめ心の中で決めてしまう『逆算の誘惑』には勝てない」

   行動評価をあげる秘訣は、結局は上司に好かれるかどうか。身も蓋もない話だが、えこひいきされるが勝ち――なのだ。(佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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