2019年 10月 17日 (木)

職場の「ちょっと変わった人」、実は「大人の発達障害」かも グレーゾーン含むと「10人に1人」?

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理解を深めて、積極的に対応することで、より働きやすい職場を

   厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」総合サイトによると、『発達障害とは生まれつきの「特性」で「病気」ではなく、成長するにつれ、自分自身の持つ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがある(一部略)』と説明されています。

   「発達障害」と一括りに呼んでいますが、症状、程度も幅広く、さらに環境や育成状況により、表れ方も多様です。現時点では、内科系の病気のように血液検査をして診断といった客観的な診断が困難で、専門医でも診断が難しいとされています。特に、発達障害者支援法施行の2005年以前では、その認知も低かったために、学生時代は何の指摘もなく過ごし、社会人になってから自覚・認知された例が多く見られます(もしくは未だに「ちょっと変わった人」という認知でとどまっている)。そのため「大人の発達障害」と呼ぶことがあります。決して、大人になってから障害が表れたということではありませんし、急に増えたわけでもありません。発達障害というものの知識が認知されるようになってきて、照らし合わせると、実は該当しているということで、後から見つかることから、そのように呼ばれています。

   独立行政法人「国立精神・神経医療研究センター」では、厳密な意味での発達障害は人口の0.9~1.6%、顕著ではないが同特性を示す者(グレーゾーンを含む)は約10%存在するという調査結果を発表しています。参考まで、弊社マネジメントベースが2011年に全国1000人以上の一般成人を対象に発達障害を診断する尺度(自閉症スペクトラム指数)を用いて実施したネット調査では、診断基準を超える人が全体の8.8%でした。病院に行っても発達障害と明確には認められないかもしれないが、その傾向が見られるグレーゾーン者を含めると約1割近く存在するということは驚きです。

   また弊社調査では、生きづらさからくるストレスでメンタル不調を発症する人の割合も一般の人に比べて高く、仕事でも評価されにくい実態も見られました。しかし、技術職など適材適所に就いていることでこれらのハンディも薄まる様子も伺えました。

   今後は、ダイバーシティ(多様性)の取り組みの一つとして、会社も周囲の人も理解を深めて、積極的に対応することで、より働きやすい職場を実現していくことが期待されるテーマでしょう。

   ――あなたの職場の「ちょっと変わった人」が、メンタル不調になるか、できる社員として力を発揮するかは、周囲の「ちょっとした」働きかけ次第なのかもしれません。


月刊『人事マネジメント』編集部/株式会社マネジメントベース・本田宏文氏による特別寄稿『人事のみなさん、「大人の発達障害」って知ってますか?』掲載)

上場・中堅企業の人事・総務部門に多くのコア読者を持つ月刊ビジネス誌。専門性の高い著者・ベテラン記者らによる鋭利なコンテンツラインナップが評判。1991年創刊以来、これまでの取材先企業は1,000社を超える。本連載では月刊『人事マネジメント』掲載記事をJ-CAST会社ウォッチ企画として抄録し公開している。
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