2024年 4月 20日 (土)

教員、保育士...資格系学部出身者は一般企業に就職できない?

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学生が言う「圧迫面接」は素朴な疑問が元

   では、教員養成系学部やそれ以外の資格系学部の学生がよく話す、「圧迫面接」についてはどうでしょうか。

   確かに、教員養成系学部なら教員、資格系学部、たとえば管理栄養士なら管理栄養士に関連する企業以外だと、

「どうして、うちを受けるの?(学生が取得している)資格とは無関係なのに?」

との質問が出そうです。

   採用担当者に取材すると、

「え?それが、圧迫面接になるんですか?」

と、逆に聞かれました。

「だって、教員養成系学部って、ほとんどが教員になるんでしょ?それなのに、うちのような民間企業を受けるなら、そこは素朴な疑問として聞くよ。それが圧迫面接?だったら何を聞け、と?」
「圧迫しているつもりはないんです。なぜ、方向転換をしたのか。教員に向いていないと思った、とか、民間企業を受けたいと思うきっかけがあった、とか、何でもいいのですが・・・」

   総合職採用の場合、学部は教育学部だろうが文学部だろうが理工学部だろうが無関係です。企業にとって欲しい人材かどうか、それがすべて。

   私の高校時代の同期も東京学芸大の数学だったか、理科だったかの課程に進みました。その教員免許も取ったはず。ところが、就職先は某アパレルメーカーの総合職。現在はこども服ブランドのリーダーをやっています。こういう例は山ほどありますので、あまりデメリットがどうこう、と深く考える必要はなさそうです。

「どうせ最後は教員になるんでしょ」

と言われたら、

「教員に就職する気はない。ただ、せっかく履修した以上、教員免許は取っておきたい」

ときちんと説明すれば納得する採用担当者も多いのではないでしょうか。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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