リケ女の次は「エンジニア女子」ブーム? 今は少数派で「もったいない」状況

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   「リケジョ(理系女子)」に「ドボジョ(土木女子)」。昨今は、男性中心の職場で働く「女子」が注目されることが多い。なかでも、「エンジニア職」は、女性が少ないといわれる。

   エンジニアとは、広く(メーカーなどで活躍する)技術開発者のことを指す場合もあるが、システム開発を手がける「システムエンジニア」を指すことも。いまだ、少数派の「エンジニア女子」をめぐっては、ネットでも時々、議論が起きる。

「粘り強くコツコツやる女性向き」

「エンジニア女子」が急増する日
「エンジニア女子」が急増する日

   今年に入って早々、中央大学理工学部の竹内健教授が、「エンジニアは女には向かない職業?」と題したブログを公表し、話題になった(ハフィントン・ポスト日本版、2016年1月11日)。果たして、エンジニアは「女性に向いていない」のか、それとも・・・?

   コラムで竹内教授は、数少ない工学部の女子学生が、「生命(バイオ)や化学系に集中している」ケースが目立つと指摘。これは、就職先として「食品・化学・化粧品・製薬メーカーなどに女性の人気が集中している」ため。一方で、「大きな産業である電気や機械には女性はほとんど居ない、というとてももったいない状況」という。

   電機や機械の学科を修士課程まで出れば、専門的なエンジニア職に就くことも可能だが、教授は、「『電気や機械、メーカーなんて女が行くところではない』、つまりエンジニアが『女には向かない職業』だと思われていたとすると、とても残念」と主張した。竹内教授からすれば、「エンジニアはむしろ女性に向いた職業」らしい。

「男女混成のほうが、生産性が高いと思います」

   その理由は、エンジニア職が「仕事の成果の優劣が数字でわかり、男性社会のややこしいネゴやタバココーナー的な世界・飲み会に参加しなくてもやっていける」から。実力主義で、学歴も関係ないので、「エンジニアは女性だけでなく、外国人にとっても働きやすい環境」であるとした。もちろん、周りの嫉妬などはあるだろうが、「アウトプットの数字」は、説得力があるそうだ。

   ツイッターでは記事を受け、賛同するビジネスパーソンらの声が多く寄せられた。「結果が数字で出る実力主義、フレキシブルな環境で子育てと両立しやすい」という人もいれば、「女性に好かれる環境ではないと思うけどwww」としつつ、「粘り強くコツコツやる女性向き。わからん事あったら周りのおっちゃん達が喜んで教えてくれる」と、『賛同』する意見も。

   「どんどん、女性エンジニアが増えてほしい」という人は、「男女混成のほうが、生産性が高いと思います」とツイートした。

女性エンジニアは密度を上げるが・・・

   一方で、「女性エンジニアは大変そう」との見方も多い。

   実際に、エンジニアとして働いているらしき人のアカウントからは、「『このままだと納期危ないから、馬力で頑張ってよ』と言うと、だいたいの男性エンジニアは稼動伸ばして、だいたいの女性エンジニアは密度を上げる。んで、高密度に働いて定時に帰宅する女性エンジニアを見て、プロパーのおっさんが『あの子だけ仕事してないねぇ』とかトンチキ言い出すのもよくある」とのツイートが。「密度を上げて」働いても、「仕事をしていない」と言われてしまうのは、辛いだろう。「女性のITエンジニアは生きづらそうだなぁ(´・ω・`)」という意見もあった。検索した範囲では、実際にエンジニアとして働いているという女性からのツイートは、ほとんど見当たらなかった。

   海外でも、女性エンジニアはなかなか集まらないようだ。昨年は、ニュースサイト「CNN」が、エンジニアとして活躍する(若くて可愛らしい)女性の写真とともに、「『エンジニアに見えますか?』 求人広告に登場した女性技術者が話題に」という記事を公開(2015年8月7日)。広告に登場した女性は、エンジニア業界が男性に偏っていることに、問題を提起した。政府は「女性活躍推進」を掲げるが、「エンジニア女子」が増える日はくるだろうか?(KH)

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