2019年 12月 7日 (土)

自分の意見ない人が出世しがち 「二枚舌」には自然体で行こう(江上剛)

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「部長は気さくで話がしやすい人ですが、どうも調子がいいというか、私に言っていることと、同僚に言っていることが違うようなのです。明るい二枚舌という感じ。どのように付き合えばよいのでしょうか」

   どのようにもなにも明るい部長なんでしょう? いいじゃないの、そんなの気にしないで。

  • 言うことはくるくる変わるけれど、嘘をついているわけじゃないよ
    言うことはくるくる変わるけれど、嘘をついているわけじゃないよ

珍しくない「朝令暮改」上司

   あなたの悪口を陰で言っているわけ? 「君は仕事できるね。評判いいよ」とあなたに部長は言い、同僚には「あいつはダメだね。ちっとも仕事しない」と陰口をたたいているの?

   あなたは明るい二枚舌と言っているから、陰口をたたいているわけじゃないんだ。それなら暗い二枚舌だからね。

   かつて仕えた役員に「朝令暮改は世の常」と言ってはばからない人がいた。

   彼は、私たちに朝は、「さあ、しっかりやろう」と号令をかけておきながら、夕方になると、誰からか別の意見を吹き込まれたらしく「あれはやるな。中止だ」と言い出す始末。困った人だった。

   あなたの部長もそういう類の人なのかな? あなたと話すときは、あなたの意見に耳を傾け、Aという指示をする。あなたの同僚と話をすると、その人の意見に耳を傾け、Bという方針に変更する。

   こういう人は珍しくない。結構いるよ。 そして案外、こういう自分の意見を持たない人が出世するんだ。サラリーマンというのは、妙に自分の意見を持っていると、出世しないものなんだ。

   トップの意見がAなら「Aが最高」と言い、Bに変れば「Bが最高」と臆面もなく言うことができ、それを部下に指示できる人。こんな人が結構、トップに好かれて出世していくんだ。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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