「浜ちゃん」もいいんじゃない 後悔しないサラリーマン人生を考えよう(江上剛)

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「管理職に、と打診され戸惑っています。業績に責任を持たされ、部下の面倒も見なければなりません。ヒラのまま気楽に勤められればそれでいいと思うのですが、わがままでしょうか」

   漫画「釣りバカ日誌」の「浜ちゃん」みたいな人だね。いいんじゃないですかね。ヒラのままで気楽に勤務できれば最高ですね。

  • 「浜ちゃん」みたいな生き方もアリ!
    「浜ちゃん」みたいな生き方もアリ!

優秀なセールスマンが「転落」したきっかけは?

   私の知り合いのご主人が、とても優秀なセールスマンだったのだけど、ある日、課長になった。

   それからは一気に転落の人生。うつ病、引きこもり、自殺未遂と、本人も家族も悲惨な事態になった。

   その原因は、おそらく彼が課長という管理職に不向きだったことだよ。数人の部下を持たされたのだけど、この部下が思うように働かない。成績も上がらない。どうして自分のようにできないんだとイライラする毎日。最初は、我慢していたのだけど、そのうち我慢の限界に達して、部下の仕事を取ってしまうことになった。

   そうなると、部下はますます働かない。課の成績は下がり、上司に叱られることが多くなった。

管理職に向かない人はいる

   彼はさらにイライラし、部下に当たり散らす。「こんなはずじゃなかった......」と後悔する毎日。そのうち部下に離反され、孤独になった。

   そこに上司から「君は見込み違いだったね。管理職には向かないね」と追い打ちをかけられ、ジ・エンド。「会社に行きたくない」と言うようになり、引きこもり、そして自殺未遂。完全なうつ病症状になり、私の知り合いが監視していなければならないまでになってしまった。

   最近は、いくらか回復したようだけど、知り合い曰く「課長にさえならなければこんなことにならなかったのに......」。

   あなたも自分で管理職に向かないということなら、ならなければいい。そんな人生の選択があってもいい。上司からは「変わってるな」っていわれるだろうけど、「日本一のセールスマンを目指します」とか、自分の専門をとことん追求するプロ野球のイチロー選手みたいなサラリーマンになったらいいね。

   頑張れ! 浜ちゃん!

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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