2024年 4月 19日 (金)

自慢できない「英語ペラペラ」 「中学英語」のコミュ力という極意!(16)

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   ビジネスで英語を使うシチュエーションを、次の3つに分けてみました。みなさんは、どれが一番「難しい」と思いますか?

(1)英語でプレゼンテーションをする(スピーチをする、など)

(2)外国人と英語で商談をする(ミーティングに参加する、電話で話す、など)

(3)取引先や同僚と英語で雑談する(パーティーや会合で、職場で、など)

  • その英語、通じませんよ……
    その英語、通じませんよ……
  • その英語、通じませんよ……

「ペラペラ」なのにビジネスができない人の英語

   意外に思われるかもしれませんが、この3つのシチュエーションの中で、一番難しいのは(3)の「英語で雑談」です。

   英語によるビジネスの際、たいていの人はあらかじめ「想定問答」を用意すると思います。しかし、一番困るのは会話の展開が予想できずに「想定問答」が通用しない「雑談」なのです。

   どんな球(話題)が飛んできても、臨機応変に打ち返すには相当な英語力が必要です。私は、ビジネスから離れてプライベートな話題になったとたん、毎回ヒヤヒヤしています。

   次に難しいのが(2)の「英語で商談」です。

   (1)の「英語でプレゼンテーション」は、台本があれば乗り切れます。スピーチや講演も同じ。質疑応答があっても、事前に「想定問答」を暗記しておけば大丈夫。「台本」と「想定問答」をしっかり準備しておけば、致命的な失敗にはならないでしょう。

   ところが、「商談」になると難易度が一気に上がります。相手の立場や発言を理解しないと交渉は成り立ちません。「今日は○○について議論(交渉)する」という目的がハッキリしているので「想定問答」が通用しますが、思いどおりに展開するとは限りません。

 

   「商談」では、相手の意図を理解して自分の意見を正しく伝える力、つまり「コミュニケーション力」が必要になります。

   日本人のビジネスマンで多いのが、「英語はペラペラなのにビジネスができない」人です。このタイプの特徴は、プレゼンはうまいけど商談や雑談ができないこと。一方的にしゃべるのは得意でも双方向の会話ができない、つまり「コミュニケーション力」に欠けているのです。

   私の元上司もそうだったのですが、自他ともに認める「英語の達人」で、スピーチは大の得意。難解な単語や回りくどい言い回しを好み、「俺はこんなに英語ができるんだぞ!」と、ドヤ顔でペラペラと話します。

   ところが「商談」になったとたん、彼の実力が発揮できません。一方的にダラダラと話すだけで、何を言いたいのかわからない。イライラした相手が「もういい、結論は何だ?」と声を荒らげることも一度や二度ではありませんでした。

   それでも自分の英語力に自信満々の彼は、「やっぱり、僕の英語は高度すぎたかな?」と反省する気はゼロ。私のつたない英語のほうが、商談がスムースに進んだことは驚きでした。

   ビジネスはコミュニケーションで成り立っています。英語はあくまでもツールですから伝わらなければ意味がない。私が、「シンプルな英語で正しく伝えることがビジネスの基本」だと断言する理由がここにあります。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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