2019年 9月 21日 (土)

その38 敬老入浴事業 「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   東京・池袋にある豊島区役所で「敬老入浴のご案内」というチラシを見つけた。「高齢者の方の健康増進に活用していただくため、区内の銭湯に100円で入浴できる敬老入浴事業を実施しています」とある。

  • 東京都内の銭湯。その数はだんだんと減りつつある。
    東京都内の銭湯。その数はだんだんと減りつつある。

豊島区は65歳以上が100円、でも1年に30回まで

   豊島区内在住65歳以上の人は区役所発行の「としま・おたっしゃカード」を持って銭湯に行けば、本来なら460円の入浴料金が100円になる。ただし、1年間に利用できるのは30回までだ。

   お隣の板橋区役所をのぞくと、ここにも同じようなチラシがあった。「区内在住の70歳以上の方の健康増進とふれあい交流を図る」のが目的である。入浴料金100円は豊島区と同じだが、年間に利用できる回数は25回で、豊島区より少ない。対象年齢は豊島区より5歳上である。

   そんな細かいことは別として、どちらも年寄りにとって悪くはない話である。だけど、月に2回か3回、銭湯に通ったからと言って、どれくらい「健康増進」に役立つのだろうか? 銭湯に行けば、他人にも出くわす。でも、この程度の銭湯通いで、「ふれあい交流」がどれほど進むのだろうか?

   事業の名前や中身は少しずつ違うが、東京の他の区でも同じようなことをやっている。「高齢者福祉」という目的はどこも同じで、大阪市でも毎月1日と15日、70歳以上の入浴料金を通常の440円から270円に割り引いている。

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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