2018年 10月 23日 (火)

世界初の月旅行ロケットに搭乗 駆け巡る「Maezawa」の名にいったい誰?(井津川倫子)

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   民間宇宙開発会社「スペースX」のイーロン・マスクCEOが、世界初の「月旅行」を前澤友作氏と契約したと発表して、世間をあっと驚かせました。

   前澤氏は、スペースX社が開発するロケット初の搭乗者として、順調にいけば2023年に月周回旅行に旅立つとか。このニュースがツイッターで公表されるやいなや、「Maezawa」の7文字がものすごい勢いで世界中を駆け抜けました。果たして、世界は「Maezawa」氏のことをどう伝えたのでしょうか?

  • Maezawa社長、月旅行の夢へ!
    Maezawa社長、月旅行の夢へ!

Who is Yusaku Maezawa?

   順調にいけば、「世界初の月旅行者」として歴史に名を刻むであろう前澤友作氏。日本ではファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの最高経営責任者(CEO)として知られていますが、世界的にはまだまだ無名(?)のようです。

   スペースX社が前澤氏の名前を公表したとたん、次のひと言が秒速で世界中に広がっていきました。

Who is Yusaku Maezawa?

(マエザワ・ユウサクって誰だ?)

「マエザワ・ユウサク」って何者なのか――。

   「初の月旅行者」の正体に世間の注目が集まるなか、各国のメディアが一斉に報じた「Maezawa」氏の「肩書」は、興味深いものでした。

Japanese entrepreneur and billionaire

(日本の企業家で億万長者)

fashion innovator and globally recognized art curator

(ファッション界の革新者で国際的に有名な美術家)

Japanese musician turned billionaire art collector

(ミュージシャンから億万長者の美術収集家に転じた日本人)

   前澤氏は、世界的に「美術収集家(アートコレクター)」として知られていました。2017年に行われたオークションで、米国の画家ジャンミシェル・バスキアの作品を1億1050万ドル(約123億円)で落札したことで、一躍有名になったようです。米国人アーティストとして最高額だったため、「一番高額な米国作品を買った人」と認知されていました。

   「Maezawa」の名前にピンとこなかった人たちも、「バスキアを落札した日本人」と聞いて「ああ、あの億万長者ね」と納得した様子。実際、「バスキアを落札したマエザワは、月旅行くらい余裕で支払えるだろう」というニュアンスの報道が目立ちました。

   報道によると、前澤氏のアートコレクション歴は約10年。自社株を売却してピカソなどの名画を購入して自宅で鑑賞しているそうです。

イーロン・マスクを救った「男気」

   テニスの大坂なおみ選手と並んで、すっかり「グローバルな時の人」になった前澤友作氏。今回の決断については、こう英語で述べています。

I choose to go to the moon, with Artist

(私は、アーティストと一緒に、月に行くことにした!)

   前澤氏はロケットの全席(8席)を買い占めて、アーティストを無料で「月旅行」に招待する構想を発表しました。旅行で得たインスピレーションを作品にしてもらう狙いだといいます。

   イーロン・マスク氏もツイッターで、「月旅行」をVRで「生中継」することを宣言しました。まだまだ先の話ですが、「月旅行」はいろんな意味で楽しみなものになりそうです。

   それにしても、民間人で初めてとなる「月旅行」。肝心のロケットも未完成ですし、安全性も含めて、現時点では「未知だらけの企画」です。それでも、身の危険を冒すだけでなく、多額の費用を負担してイーロン・マスク氏と一緒に夢を追い求める決意をした前澤氏を、マスク氏はこう讃えました。

This is going to be dangerous. This is no walk in the park.

(この企画は危険だし、公園を散歩するのとはわけがちがう)

This is not us choosing him.He chose us.

(我々が彼を選んだのではなく、彼が私たちを選んでくれたのだ)

He is a very brave person to do this

(彼はとても勇敢な人間だ)

   最近は何かとトラブル続きだったマスク氏。前澤氏の「男気」に触れて前向きな気持ちになったようです。

   ここで、「今週のニュースな英語」。今週は、前澤氏のコメントから「choose to do」を取り上げます。「~することを決意した」という表現です。

   前澤氏のコメントが世界中に拡散されて、すっかり有名になったこのフレーズ。間違いなく、今、世界で最も「旬」な英語です。ぜひ使ってみてください。

I choose to go there, with you

(君と一緒に行くことにしたよ)

I choose to do the right thing

(私は、正しい行動を選択する)

Why did you choose to do such a thing?

(なぜ、あなたはそんなことを決意したのか?)

We choose not to do such a thing

(そんなことはしないと決めた)

   日米の億万長者がタッグを組んで追いかける壮大な「月旅行」の夢。お騒がせな二人だけに、これからもきっと刺激的な話題を提供し続けてくれることと思います。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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