2024年 4月 24日 (水)

さあ冬物ジャケット、ブーツ購入! おっと、通販サイトの悪質詐欺に気をつけて!

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   インターネットの通販サイトで商品を購入したものの、「商品が届かない」「偽物が届いた」といった悪質詐欺が後を絶たないが、特にこれからの11月~1月は冬物の衣服・履物の被害が集中する。

   近年、日本の消費者が冬物を購入するシーズンに合わせて、海外の悪質業者が詐欺・模造品サイトを開くケースが急増している。そこで、国民生活センターは2018年10月24日、これら詐欺サイトの手口と対策をホームページに公開、「普段利用しない通販サイトで商品の購入を検討する時は、十分に気をつけて」と呼びかけた。

  • ダウンジャケットのシーズン到来だが…(写真はイメージです)
    ダウンジャケットのシーズン到来だが…(写真はイメージです)
  • ダウンジャケットのシーズン到来だが…(写真はイメージです)

なぜこれほど簡単にだまされるのか?

   国民生活センターによると、通販サイトの詐欺・模造品トラブルの相談件数は年々増加しており、ダウンジャケットやブーツなど冬物の衣服・履物を買い替える11月~1月に集中する傾向がある。たとえば、2017年11月~1月の3か月間に481件の被害があったが、これは1年間の被害総数の約半数に匹敵する。しかも前のシーズンより、1.6倍増えた。相手のほとんどは海外業者の可能性が高く、被害を回復するのは困難だ。

   たとえばこんな事例が代表的だ。

   【事例1】SNS上の広告で見つけた通販サイトで、ダウンジャケットをクレジットカードで購入した。「在庫処分80%OFF」とあったが、サイト内もしっかりとした作りになっており、少しも疑わなかった。商品到着まで1~2週間かかると書いてあったが、ひと月以上たっても届かない。連絡を取ろうとしたが、サイト内に連絡先が見当たらなかった。後日、クレジットカード会社からの請求がきたが、泣き寝入りするしかないのか。(2018年1月・20歳代男性)

   【事例2】SNS上の「有名ブランドのダウンジャケット大幅割引、限定300着販売」という広告を見て注文した。支払方法は代金引換で、商品を受け取った。開封した途端、明らかな偽物だとわかった。すぐに事業者に連絡を取ろうとしたが、電話がつながらない。メールでも問い合わせたが、返信がない。(2017年11月・40歳代男性)

   【事例3】広告メールを見て、有名ブランドの公式サイトと書かれていた通販サイトでブーツを購入。クレジットカードで支払った。粗悪な模倣品が届いたので、事業者に「返金してほしい」とメールをしたが返事がない。クレジットカード会社に連絡したが、「商品が届いている以上、どうにもできない」との回答だった。(2017年12月・50歳代女性)

海外の詐欺サイトも最近は日本語が上手

   いずれも簡単にだまされているのは、近年の詐欺サイトが非常に巧妙につくられているからだ。以前の詐欺サイトでは、サイト内の日本語が稚拙なものがみられた。たとえば、「貴様のアカウントを...」と、客を「貴様」呼ばわりするなど、明らかに日本語翻訳ソフトで機械的に作ったと思われる文章があったが、近年は完璧に近い日本語になっている。

   また販売価格も、以前は「ブランド品の大幅割引」をアピールするものが多かったが、近年は割引率を一定に抑え、信頼させようと工夫している。

   支払方法は、以前は「クレジットカード」のほか、「銀行振込」で支払わせるケースが多かったが、警察や金融機関による口座凍結の取組みが実を結び、「銀行振込」の割合は減少している。

   同センターでは、詐欺サイトかどうかを見分けるチェックポイントについて、完全に見破るのは非常に難しいが、以下の点で少しでも不安を感じたら購入を控えるようアドバイスしている。

   (1)サイト内の細かい情報におかしな点がないか確認する。たとえば、日本語の字体や表現にどこか不自然な点がある。販売価格が大幅に割引されている。事業者の住所の記載がない。または記載はあるが、場所を検索して調べるとおかしい(存在しない町名・丁目・番地、田んぼや畑、個人宅など)。

   (2)事業者への連絡方法が、問い合わせフォームやフリーメールだけになっている。この場合、事業者に事前に問い合わせを行ない、返信内容を確認するとよい(返信がない、あっても日本語の字体・表現がおかしい、など)

   (3)支払方法が銀行振込のみになっている。(申し込み後に事業者から銀行振込に誘導される場合もある)。銀行振込はいったん振り込むと、お金を取り戻すことが極めて困難で、相手が応じない限り返金を得ることは不可能だ。また、サイトの名称や運営者と口座名義人が異なる場合も注意が必要だ。

   (4)利用規約などにおかしな記載・不当な記載がある。

   (5)サイト内のリンクが適切に機能しない。また、サイトURLの表記がおかしい(ブランドの正式な英語表記と少し異なっている、正式な英語表記の前後に別の文言が追加されているなど)

   (6)サイト内の個人情報を入力する画面に、「SSL」(情報を暗号化した通信方法)が導入されていない。(URLの先頭が『https』ならSSLが導入されているが、『http』なら導入されていない)

   (7)インターネット上で、サイトに関するトラブル情報を検索してみるとよい。

   (8)サーバー情報を調べられるサイトで、サイトのサーバー情報を確認する。

   ひとつでも引っかかる点があれば、購入をやめたほうが無難だ。

(福田和郎)

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