2020年 8月 10日 (月)

波紋呼ぶ米ルービニ教授の指摘 仮想通貨が「危ない」5つの理由(小田切尚登)

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仮想通貨に必要な「不正取引への罰則」と「情報開示」

   仮想通貨にはルービニ教授が指摘するように、さまざまな問題がある。

   筆者も本コラムで以前指摘したところであるが、重要なのは市場の信頼性が低いということだ。仮想通貨の一つの特徴は、政府とは無関係に自由に発行され流通する通貨であるというところだが、実際は規制が緩いところに付け込んだインサイダーが好き勝手に振る舞う市場となってしまった。

ビットコイン相場は低迷している
ビットコイン相場は低迷している

   今の状況で仮想通貨の取引をすることはとてもオススメできない。不正な取引が横行して個人が被害を受けていることは周知の事実である。

   一般人が参入するためには法律によって証券あるいはコモディティー(商品)として認定され、しかるべき規制を受けることが最低の必要条件だろう。不正な取引をした人は罰せられる、必要なディスクロージャーがきちんとなされる、といった環境がそこに存在しなければ安心して取引はできない。

   筆者は何も価格が下がったからダメだ、と言いたいわけではない。仮に今後、価格が上がることがあったとしても、だからよいとも言えない。問題はその本質にある。どんなマーケットでも、きちんとしたルールと、その実効性を担保する仕組みがないとフェアなものにはならない。

   そうでないと運を天に任せるような話となり、とても投資とは呼べなくなってしまう。

   ルービニ教授の証言が発表されたあと、それに対して数多くの非難や中傷がインターネット上に溢れた。仮想通貨は新たなビジネスチャンスであり、それを妨害するような意見は許しておけないということだろう。それだけ本質をついた批判だったということではないか。

   最終的には読者自身が判断するしかないが、投資するにあたっては、その商品のリスクを十分に理解すべき、というのはどんな投資にも当てはまる黄金律である。(小田切尚登)

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ、60歳。
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