2024年 4月 25日 (木)

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小さな会社ほど「成長につながる良い経験」ができる

   では、20代で自分の成長につながる修羅場経験ができるのはどんな企業だろうか。8.3%の人の企業の中身をまとめたのが図表1だ。

(図表1)自分の成長に繋がる修羅場経験ができる業種別比較
(図表1)自分の成長に繋がる修羅場経験ができる業種別比較

   企業規模別では、ベンチャーなど小規模な企業が最も高く11.6%、大企業になるほど低くなる。5000人以上の超大企業では7.1%と最も低く、100人未満の企業と1.6倍の差があった。小規模な企業では若い人の裁量権が大きく、20代でも相応のポストに昇進することも珍しくない。そうした環境が、ハードワークの中から生み出される「成長につながる良い経験」に至っていると考えられるという。

   業種別では、コンサルティング30.7%、マスコミ19.7%が突出して高く、インフラ、運輸3.0%、メディカル3.5%、メーカー・商社5.1%、金融5.2%などがかなり低く、大きな差がある。コンサルティング企業は「アップ・オア・アウト(Up or Out)」の業界として知られる。日本語に直訳すると「昇進するか、辞めるか」の意味だ。若い人にも早くからチャンスが与えられるが、成果を出さなければならず、厳しい環境の中でスキルを伸ばすことができる。

「これで、業種別や規模別で何人くらいが『自分の成長につながる修羅場経験』ができるか、ということはわかりました。しかし、単に忙しいために『修羅場経験』の割合が高いのか、それとも『修羅場経験』につながるような良い経験ができる可能性が高い環境があるのか、はわかりません」(古屋さん)

   そこで古屋さんは、この2点を分解してみた。それぞれの業種ごとに「ハードワーク率」(残業が月60時間を超えている者の割合)と、「育った率」(残業が月60時間を超えている者の中で、20代成長環境スコアが4.0以上と高い者の割合)を調べたのだ。「育った率」が高いことは、ハードワークが良い経験となった人が多いことを意味する。一方、「育った率」が低い場合は、ハードワークが単なる過剰労働に終わり、成長にはつながっていないことを意味する=図表2参照

(図表2)「ハードワーク率」と「育った率」の指標の見方
(図表2)「ハードワーク率」と「育った率」の指標の見方

   そして、2つの指標をまとめたのが図表3だ。ハードワークが多いのはどういった企業か。「ハードワーク率」を見ると、企業規模が大きくなるほど割合は下がるが、「育った率」を見ると、企業規模によって大きな差はない。小規模な企業では仕事の機会の多さが、結果として「自分の成長につながる修羅場経験」に至っているとわかる。

(図表3)「ハードワーク率」と「育った率」の業種別比較
(図表3)「ハードワーク率」と「育った率」の業種別比較
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