2019年 5月 22日 (水)

イノベーションが求められる時代だからこそ「Deep Think」が必要だった

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   こんにちは。Think Labの井上一鷹です。私は、世界初の「集中」を測るアイウェア「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」のプロジェクトリーダーとして、いろんな人の働き方について研究をしてきたのですが、あるデータに驚きました。

   それは、多くのビジネスマンにとって、「オフィスが一番集中できない場所」になっていたことなのです。

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    一人で考えることの「効用」がある!

自分の時間をもてない「集中難民」増える?

   本来、一番集中できる場所であるべきオフィスですが、そこがなぜ集中できない場所になっているのか――。それには、「コミュニケーション」と「働き方」というキーワードが大きく関係していました。

   人は、集中状態に入るまでに約23分かかるといわれています。

   しかし、現代のオフィスワーカーは約11分に1回、話しかけられる状態であることがわかりました。積極的なコミュニケーションを求めてきた結果、「ちょっと、いいですか」という言葉に気を取られ、いつの間にか、みんながいるオフィスが集中できない場所になっていたのです。

   さらに、いろんな方の働き方を見ていくと、打ち合わせなどコミュニケーションの時間はスケジュールに入れていても、一人で深く考えたり、集中して作業したりする時間は確保できていない。

   働き方改革で、労働時間は削られるのに仕事は減らない、だからと言って家に帰るとますます集中できない。結局、集中して自分の時間を持てなくなってしまう。

   これを私たちは「集中難民」と呼んでいます。

なぜ、いまの働き方にDeepThinkが必要なのか

   いまの時代に、Deep Thinkが求められている理由は、二つあります。

   一つめが「イノベーション」が求められる時代であるということです。

   いまの時代は、時代に対して柔軟に、そしてスピーディーに対応していく「非連続な事業」が求められ、新しいアイデアを生み出し続けなければなりません。

   Googleでは、優秀なエンジニアは一般的なエンジニアの300倍の価値があると言っています。ビル・ゲイツにおいては、1万倍の価値があると語っています。

   それだけ、人それぞれの1時間の価値は数倍の差ではない時代を迎えているのです。そして、それは同じ人の中の各時間でも同じことがいえそうです。ちゃんとDeep Thinkできた1時間というのは、ふだんの1時間に比べて100倍以上の差があってもおかしくないですし、そういう仕事をできるクリエィティブワーカーが価値を残す時代であることは、疑いの余地がないかと思います。

   それだけ創造的な仕事が求められているということです。

   そして、イノベーションには「独創」と「共創」の両軸が必要だといわれています。

   これは、一人で深く考えてない人がいくら集まっても、新しいアイデアは生まれない。つまり、イノベーションは生まれないということなんです。

   しかし、いまの働き方をみると、一人で深く考える時間を持てている人はほとんどいません。自分の中で十分に考えることができないまま、準備ができない状態で打ち合わせに望んでいる人が、ほとんどなんです。

   我々の研究によると、同じ会社でもいい結果を生み出している人ほど、独創の時間を大切にしていることが明らかでした。

「幸せな働き方」を考えたら......

   そして、もうひとつがテレワークです。

   4月に施行された働き方改革法案によって、テレワークを導入する企業は今後、大幅に増えると思われます。しかし、自らの働き方をマネージメントできない人が、いくら外に出たとしても生産性の向上には繋がりません。

   自らの働き方に向き合い、自発的な考えを持った人でなければ、テレワークも意味をなさないと思います。

   一方、オフィス環境や働く場所という観点でも、共創をする「Co-Work space」は、次々に生まれていますが、独創するための「Deep Think space」は、ほとんど進化していません。

   最近では、本来は数人で打ち合わせをするための会議室が、一人で利用されているというケースもよく耳にします。だからこそ、自からの働き方に向き合う時間を取り入れ、自分らしい働き方をマネージメントしていく必要があると思うのです。

   働き方に対する考え方も、人それぞれだと思いますが、多くの方々にインタビューをするうえで感じた「幸せな働き方」は、その仕事に「夢中」になれることでした。夢中になれる人はイキイキしていますし、それは周り(チーム)にもいい影響を及ぼしているように思います。

   これからの時代に大切なのは、「個」を大切にする働き方です。「Co-Work」を積極的に取り入れている企業こそ、次のステップとしてDeep Thinkを求めています。

   だからこそ、企業としては、Deep Thinkの時間を取り入れた働き方が必要なのだと考えますし、Deep Thinkのための環境も進化していかないといけないと思っています。

(井上一鷹)

井上一鷹
井上 一鷹(いのうえ・かずたか) JINS MEME事業部 事業統括リーダー/Think Labプロジェクト兼任

慶應義塾大学理工学部を卒業後、戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトルに入社。大手製造業を中心とした事業戦略、技術経営戦略、人事組織戦略の立案に従事した。
2012年に株式会社ジンズ入社。社長室、商品企画グループマネジャー、R&D室マネジャーを経て、現職。集中を計測するデバイス「JINS MEME」のデータをもとに、2017年に「進化し続ける」ワークスペース「Think Lab」のプロジェクトを立ち上げ、一人で深く考える「Deep Think」のための環境、働き方を開発した。
主な著書に「集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方」(日本能率協会マネジメントセンター刊)ある。
Think Lab:https://thinklab.jins.com/jp/ja/
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