2019年 8月 19日 (月)

子どもと休む「キッズウィーク」知ってる? 導入から1年、知らない人が増加!

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   いよいよ夏休みだが、「キッズウィーク」という言葉をご存じだろうか。働き方改革の一つとして昨年度(2018年度)から導入された、学校の夏休みなどを活用して親子が一緒に休みをとる制度だ。

   ところが、「ええっ、そんな制度が始まっていたの?」と、働く女性の約84%が知らないことが調査でわかった。しかも、導入前の昨年の調査より「知らない人」が増えているありさま。あの失敗に終わった「プレミアムフライデー」に似てきたようだが......。

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制度が始まったのに「知らない人」が増えている!?

   「キッズウィーク」は、政府の教育再生実行会議が2017年6月に提言。2018年7月の夏休みから全国で導入が始まった。地域ごとに、夏休みや冬休みなど学校の長期休業日から、一部の休業日を他の日に移して4~5日間の連休をつくる。その連休に合わせて大人も有給休暇を取得し、親子が共に休日を過ごすことを国民運動として盛り上げていく、というものだ。

   たとえば、先駆的な試みをしている佐賀県武雄市の場合、今年(2019年)のキッズウィークを10月11日(金)~14日(月・祝日)の4日間と決めた。11日の金曜日を小中学校の休業日にする分、夏休みを1日減らした。親たちは11日(金)に有給休暇をとれば、子どもと一緒に4連休(金・土・日・月=祝日)をとれる仕組みだ。

   地方の実情に合わせて日程を調整するため、都道府県や市町村の教育委員会ごとに実施するが、2018年に実施したところは、都道府県では約15%、市町村では約9%にとどまり、まだまだ熱意に乏しい状況だ。

   今回、働く女性のキッズウィークに関する「認知度」を調べたのは、主婦に特化した就労支援サービスを展開する「ビースタイル」の調査機関「しゅふJOB総研」。2019年7月18日に発表した。「キッズウィークを知っているか」と聞くと、「知らなかった」と答えた人が83.7%に達し、「知っている」と答えた人は16.3%に留まった。

   じつは昨年も同じ調査を行なったところ、「知らなかった」人が68.5%、「知っている」人が31.5%だったから、実施されて1年たつというのに、認知度が逆に15.2ポイントも下がるという不思議な結果になった。

一過性のブームが去り、メディアにそっぽを向かれて......

   調査を行なった「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長は、

「導入初年度のほうが、今年よりは話題になる機会が多かったからでしょう。『キッズウィークを知っていた』と答えた人に、『あなたの住んでいる地域ではキッズウィークを導入しているか』と聞くと、『導入している』と答えた人が8.0%いましたが、『わからない』と答えた人が58.4%もいました。導入して1年たつのに、ほとんど浸透していないということになります」

と説明する。

   確かに、「キッズウィーク」で検索すると、昨年は山のように記事が出てくるが。今年はほとんど出てこない。すっかりブームが冷え込んでしまったのだ。いずれにしろ、認知度が非常に低いことがわかった。そこで、キッズウィークの趣旨を説明したうえで、導入の賛否を聞くと、「賛成」が32.3%、「反対」が8.6%、「わからない」が59.1%と、賛成が反対を上回った。

   しかし、もともと「知っていた人」と「知らなかった人」に分けて賛否を聞くと、「反対」の割合は「知っていた人」が18.6%、「知らなかった人」が6.7%と、「知っていた人」の方が11.9ポイントも高かった。つまり、キッズウィークの事情をよく知っている人ほど、反対する人が多かったのだ。

   いったい、なぜだろうか。調査に寄せられた賛成の意見をみると――。

「親子の思い出作りができる」(60代、在宅ワーク)
「休みの時期がみんな一斉だと観光地や交通機関が混在するので分散させた方がいい」(50代、今は働いていない)
「共働きが多くなり、子供との時間を無理してでも作る必要があるが、自治体も応援してくれると、大人も休みやすい」(30代、正社員)
「夏休みも親が働いて家にいない子供が多くなっているので、休みの分散化で子供と親が一緒に行動できるのはとてもよいことだ」(50代、派遣社員)
「長い夏休みを子どもに寂しい思いをさせなくてすむ」(30代、今は働いていない)
「多様化する働き方に合っている」(50代、派遣社員)

などと、いいことずくめのように思える。

アイデアはいいが、現実には休めない親が多い

   ところが、反対の人の意見を見ると――。

「必ずしも親子の休みが合うとは限らないし、会社がそれで休ませてくれる確約がない」(40代、パート)
「同じ地域だからといって、同じ期間の休みが都合がよいとは限らない」(40代、パート)
「まとまった長期休暇のほうが子どもを短期留学させられるので、休みの分散はやめて欲しい」(40代、派遣社員)
「親のほうが休みにくいという人も多いので、子どもが一人で留守番することになる」(50代、契約社員)
「キッズウィークよりも、普段から有給休暇を取りやすくすることに力を入れるべきだ」(60代、今は働いていない)
「両親がそろっていない子供にとっては、地獄になる」(40代、パート)
「そもそも夫も私も暦どおりに休めないので、共働き家庭には不便」(50代、派遣社員)

   つまり、キッズウィークの理想はわかるが、現実にはその期間になかなか休めないし、普段から休みをとりやすくしたほうがいいというわけだ。

   川上さんはこう語っている。

「キッズウィークのアイデア自体は好意的に受け取る人が多いですが、いざ導入するとなると、親が同じタイミングで休めるかどうかが不明だし、同じ地域内でも休みたいタイミングは人それぞれであることなど、いろいろな課題が見えてきます。
キッズウィークの導入による効果や具体的な進め方など、もっと議論を深めていく必要があります。また、並行して親が有給休暇を柔軟に取得できるような仕組み、体制づくりも進めていく必要があると考えます」

   なお調査は、2019年7月10日~18日まで、694人の女性を対象にインターネットでアンケートした。

(福田和郎)

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