2019年 12月 6日 (金)

【尾藤克之のオススメ】あの映画、あの歌手の名前、なんだっけ? 「ボケちゃったかな」と思う前に読む本

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   厚生労働省によると、日本の認知症患者数は2012年時点で約462万人。65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。さらに、2025年の認知症の有病者数は約700万人になると予想されています。

   いま、認知症の理解を深める啓蒙が必要です。

「老化って言うな!」(平松類著)PHP新書
  • 認知症になったら……
    認知症になったら……

物忘れや認知症はなぜ起きるの?

   あれこれと思い出せないことが増えてくると、「歳のせいで記憶力が悪くなった」と落ち込むことがあります。ところが平松さんは、それは記憶していることが多すぎて上手く引き出せていないだけだと言います。

   私たちの記憶は、ある程度の期間は脳の中の取り出しやすい場所に置いてありますが、少し時間が経つと、重要度によって振り分けが行なわれます。机の奥のほうにしまい込んだ書類のように見つけにくくなってしまいます。

   著者で、NHKの「あさイチ」や「林修の今でしょ! 講座」(テレビ朝日)などのメディアへの出演も豊富な平松さんは、「思い出せない」のが物忘れ、「覚えることすらできない」のが認知症だと解説します。しかし、認知症が原因か、老化によるものかわかりにくい場合があります。

   平松類さんは、

「さすがに実の子供の名前も忘れたとなると、認知症の疑いがかなり高くなります。これはとてもショックですが、もちろん悪気はありません。人の名前は忘れやすいのです。でも、あなたとの思い出や気持ちはどこかに残っています。認知症一つにしても、原因疾患から『アルツハイマー型認知症』『レビー小体型認知症』『脳血管性認知症』などに分類され、70種類近くあるともいわれており、識別も結構難しいのです」

と言います。

   私たちは、「病院で診断してもらえばすぐにわかる!」と思いがちですが、診断が同じということはないようです。基準がいくつか存在し、どの基準を選ぶかは医師の自由だからです。

「かなり進行すれば、誰が診ても認知症と診断します。初期の認知症では、『認知症』と診断される一方で、他の医者からは『認知症ではない』と言われるということが起きています。簡単にいうと認知症は『脳に問題があることから、記憶や判断に問題があって、日常生活に支障が出る』という状態を指します。大切なのは、『日常常生活に支障が出ているかどうかを把握すること』です」(平松さん)

簡単な見分け方があります

   もの忘れ外来や認知症外来にかかろうとすると、強い抵抗を示す人がいます。「お父さん受診したほうがいいよ!」と娘。「ハァ? 俺を誰だと思ってるんだ。バカにすんじゃねぇ!」と父。どうしたらいいのでしょうか?

   正確には医師の診断を受けなくてはいけませんが、「ふつうの物忘れ」と「認知症」を簡単に見分ける方法があります。

   平松さんは、

「ふつうの物忘れは、物忘れをしている自覚があります。旅行をした時に何を食べたかを忘れるのが『物忘れ』、旅行したこと自体を忘れるのが『認知症』です。このような記憶や場所がわからなくなったり、見えているはずのものが見えていなかったり、会話が成立しなくなることが認知症の主な症状です」

と説明します。

「さらに、『狐-鳩テスト』といって、手で鳩の形ができるかを見るというのもいい方法です。『狐-鳩テスト』のようなものは、『試験』をするより『遊び』としてやってみることになりますから、嫌がられることは少ないです。手で狐の形や鳩の形をしてもらうと、鳩の形は認知症の初期の段階で、すでにしにくくなることがわかっています」

   家族が認知症を発症すると、多くの問題が発生します。認知症の困った行動に対して、「周囲はどうすればいいのか」「本人は何をすべきか」を丁寧に解説した一冊です。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員。
代議士秘書、大手コンサルティングファームで、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事。IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/故・橋本龍太郎元首相夫人)を運営。NHK、民放各社のテレビ出演、協力、経済誌などの掲載多数。著書は多く、近著に「波風を立てない仕事のルール」(きずな出版)がある。
経営学修士、経済学修士。東京都出身。
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