2019年 11月 18日 (月)

南ア・コリシ選手の「伝説のスピーチ」を聞け! 感動のラグビーW杯を「英語で」語ろう(井津川倫子)

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   南アフリカ代表が3度目の優勝を決めたラグビーワールドカップ(W杯)。ワールドラグビーのボウモント会長が「過去最高のW杯だった」と称えるほどの大成功を収めました。

   この、数々のドラマを生んだW杯を、英語で語ってみませんか――。旬のニュースから「会話」で使える英語をお伝えする第3弾は、「英語で語るラグビーW杯」です。

   世界中に感動を与えたあの、「歴史に残る名スピーチ」もお伝えします。

  • ラグビーW杯を英語で話そう!(写真はイメージ)
    ラグビーW杯を英語で話そう!(写真はイメージ)

日本大会はなぜ、「画期的」だったのか?

   ラグビーW杯日本大会を、各国のメディアが総括して振り返っていますが、掛け値なしに「称賛」トーンのオンパレード! 何よりも、ワールドラグビーのボウモント会長の、このことばがすべてを語っています。

Rugby World Cup 2019 was the most ground-breaking
(ラグビーワールドカップ2019は、これまでで最も画期的な大会だった)
ground-breaking:画期的な、パイオニアの、草分けの

   私が注目したのは「ground-breaking」という単語です。「ground」には「地面」とか「土地」の他に「領域」「分野」といった意味があり、それを「break」(壊す)ので「今までの常識を覆す」「画期的な」という意味で使われます。

   今大会の性質をうまく表していますから、ボウモント会長のことばをそのまま拝借することをオススメします。

   ボウモント会長は続けて、日本大会が「ground-breaking」(画期的)だった理由をこう述べています。

Japan 2019 took new audiences to the games and attracted new fans
(日本大会は新たな観客を試合に呼びよせ、新しいファンを魅了した)
audience:観客
attract:魅了する

   ある調査によると、人々がスポーツを観戦する時間は、全世界的に減少傾向にあるそうです。人気がない競技からはスポンサーが離れていきますから、どの競技も生き残りをかけて新しいファンの獲得に全力を尽くしています。2022年のサッカーW杯が中東のカタールで開かれるのも、新しいファンの開拓を期待してのこと。

   こういった意味でも、アジアで初めて開催されて、多くの観客を魅了した今大会は、ラグビー史上「画期的」なできごとになることは間違いないでしょう。

英国人が「息子にはラグビーさせない!」ワケ

   先日、知り合いの英国人とラグビーW杯の話題で盛り上がっていたところ、彼がふと「息子には絶対にラグビーをさせない!」と言い出しました。その理由を聞いて、今大会が「画期的」と絶賛される、複雑な背景がわかった気がしました。

   英国で生まれ、「紳士のスポーツ」とされるラグビーですが、元々は英国内でも裕福な家庭の子息が通う「パブリックスクール」のスポーツだったそうです。

   彼いわく、

「イギリスでも金持ちの子どもしかラグビーはできない」
「僕たちはラグビーのことを『差別の象徴』と呼んでいる」

とか。

   確かに、英国の旧植民地でも有色人種が多いインドではラグビーはほとんどプレーされていないですし、今回優勝をした南アフリカでも、ラグビーは「白人のスポーツ」とされて、白人以外はプレーどころかスタジアムにも入れませんでした。

   ラグビーが長らくアマチュアスポーツとされてプロ化が遅れた背景には、「ラグビーでお金を稼ぐ必要がない」金持ちのスポーツだったからでしょう。

   そういったラグビーの複雑な歴史を知れば知るほど、初の黒人キャプテンとしてチームを優勝に導いた南アフリカのシヤ・コリシ選手のスピーチに、なぜ人々が感動したのかがわかってきました。

黒人キャプテン率いる南ア優勝の「重み」

   それでは、世界中を駆け巡ったコリシ選手の「伝説のスピーチ」のハイライトを原文でご紹介します。

We come from different backgrounds, different races and we came with one goal and wanted to achieve it. I really hope that we have done it for South Africa to show that we can pull together if we want to achieve something
(僕たちは異なるバックグラウンド、異なる人種が集まったがチームだったが、一つの目標を持ってまとまり、優勝したいと思っていた。それを南アフリカに示せていたら本当にうれしい。何かを成し遂げたいと思えば、協力し合えるということを)

   初めてのアジア開催の大会で、黒人キャプテンが率いた南アフリカが優勝し、たくさんの日本人がラグビーの魅力に目覚めて新しくファンになった――。「差別のスポーツ」とされてきたラグビーが新たな領域に達した今大会は、まさに「ground-breaking」(地面を壊す)ほどのインパクトがあったのです。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、ラグビーW杯を語る時に使える簡単な表現をいくつかご紹介します。

The rugby world cup took place in Japan first in asia
(ラグビーワールドカップが、アジアで初めて日本で開催された)
It was successful(W杯は成功だった)
It was exceptional(W杯は並外れてすばらしかった)

Japanese really excited(日本人はとてもエキサイトした)

Japan upset Ireland(Scotland)
(日本代表は、アイルランドを破った)
upset:破る、大番狂わせをする

   ラグビーは今、もっとも旬な話題ですから、ぜひ使ってみてください。片言の英語でも十分盛り上がりますよ!(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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