2020年 6月 3日 (水)

2019年粉飾企業の倒産、大幅増加 「10年以上」「20以上の金融機関」を欺き......

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   2019年の粉飾企業の倒産は85件が判明し、前年比26.9%増と大幅に増えたことが帝国データバンクの調べでわかった。

   2019年の企業倒産件数は8354件で、前年(8063件)から3.6%増えて2年ぶりの増加となった。倒産企業の1%が「粉飾」に手を染めていたことになる。

   小規模企業の倒産が大半を占めた一方で、中堅以上の企業で「粉飾」が相次いで発覚。そのまま倒産に至る事例が目立っているという。

  • 2019年の粉飾企業の倒産は、前年より大幅に増えた
    2019年の粉飾企業の倒産は、前年より大幅に増えた
  • 2019年の粉飾企業の倒産は、前年より大幅に増えた

騙し続けて「10億円以上」に負債膨らむ

   2019年の「粉飾倒産」を業種別でみると、「卸売業」が30件で最多。東京都内を中心に複数の卸売業者で架空取引による売り上げの水増しが横行し、前年の19件から増える要因になった。粉飾倒産全体の35%を占めている。

   次いで「製造業」(15 件、前年13件)、「建設業」(14件、同15件)、「サービス業」(12件、同14件)、「小売業」(9件、同4件)と続いた。

   負債規模別では、「1億~5億円未満」と「10億円以上」がともに33件(構成比 38.8%)。「10億円以上」は、前年(23件)を43.5%も上回り、大幅に増加した。

   粉飾した決算数字をもとに、20前後もの金融機関から多額の借り入れを行っていたケースが少なからずあり、負債額の増加が目立つ結果となった。

   2019年の粉飾企業の倒産の特徴について、帝国データバンクは、10 年以上の長期にわたる粉飾や、20以上の金融機関と取引するなどの共通点を持つ倒産が複数発生し、その結果、負債額が10億円を超える粉飾企業の倒産が増加したことなどを指摘。これらの企業は、リーマン・ショックや東日本大震災などで業績が悪化していたにも関わらず、好調持続を装う演出を重ね、低金利下で融資先がなかなか見つからない金融機関から巧みに融資を引き出していたとみられる。

   たとえば、婦人服アパレルブランド「J.FERRY(ジェイフェリー)」を展開していた「リファクトリィ」(東京都中央区、19年5月民事再生)は、首都圏などを中心に全国32店舗を展開するなどで、18年6月期には約44億円の年間売上高を計上していたが、19年5月に10年以上にわたる粉飾決算が判明。実際には16年以降は売り上げ不振が続き、18年6月期の年間売上高は約25億6000万円にまで減少していた。

   なお調査は、2019年1~12月に不適切な会計処理が判明した粉飾企業の倒産(法的整理)を集計し分析。2020年1月31日に発表した。

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