2020年 8月 15日 (土)

【襲来!新型コロナウイルス】東京感染者243人の衝撃!専門家は「危険な段階だ」「市中感染!」と厳しく警告 主要メディアを読み解く

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   東京都内で2020年7月10日に確認された新型コロナウイルスの感染者が、過去最多の243人に上り、前日の9日の224人に続き2日連続での200人超えに衝撃が走っている。

   9日の224人では、ホストクラブなど「夜の街」関連だけでなく、家族間や職場、友人間の会食などが増加しているのが特徴だ。

   それでも政府は7月10日から予定どおり、プロ野球やJリーグ観戦などイベント再開に踏み切る。「第2波」の心配はないのか? 主要メディアが取り上げた専門家の意見は「危険な段階だ」「市中感染が広がっている」と厳しいものばかりだが......。

  • この新宿歌舞伎町から「新宿クラスター」に?
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「検査数が増えた」という小池知事に専門家は「理由にならない」

   7月10日付主要紙朝刊の報道を総合すると、今回の事態を受けても政府は「ただちに緊急事態宣言を再び出す状況と考えていない」(菅義偉官房長官)として、7月10日から予定どおり5000人規模のイベント開催を認め、社会経済活動の再開をさらに進める。

   東京都の小池百合子知事も、特に活動の自粛を求める考えはなく、7月9日、「過去最大の数字ですが、検査体制を拡充しており、陽性者数だけを見れば、今後も増える可能性があります」と語った。検査件数を増やしたから感染者が増えたというわけだ。小池知事は具体的な数字をあげながら、

「4月17日に過去最多の206人の感染を確認したときの検査数が919件、今回の検査数は3400件にのぼっています。約3.5倍ですよ、3.5倍...。」

と、「3.5倍」という数字を何度も繰り返した。

   しかし、足元の都の専門家会議のメンバーたちは、もっと厳しい見方を報道陣に語った。「3.5倍」という数字はあまり意味がないというのだ。

   朝日新聞(7月10日付)「医療現場への影響懸念も」によると、坂本哲也・帝京大学病院長は「検査して陽性になる人の割合である陽性率が上がっていることが問題だ」と指摘した。陽性率が上がり続けており、2週間前の2.8%から7月9日には5.8%にまで上がった。陽性率は検査件数が増えれば、理論的には下がるはずだ。それが上がり続けているのはなぜか――。

   坂本氏は、

「実際の患者数が増えているためだ。(ホストクラブなど)感染の確率が高いところでの検査が多いだけではなく、接触歴などが不明の患者が増加していることが影響している。(今は若い世代が中心だが)重症化する可能性がある中高年に感染が及び始めている兆しがある」

と、強い危機感を表した。

   また、小池都知事は「夜の街関連」を強調するが、接待を伴う飲食店以外でも感染者が広がっていることが大きな懸念材料だと、都の専門家たちは指摘した。7月9日の新規感染者224人のうち、実際の「夜の街関連」は28%の63人で、感染経路不明者は104人と半数近くにのぼった。

   読売新聞(7月10日付)「家族・職場でも感染 都、入院・陽性増を警戒」によると、7月8日までの1週間の感染者のうち、家族間や職場内、友人らとの会食で感染した人がそれぞれ50人ほど確認され、従来よりも大幅に増えた。

   都の専門家会議のメンバーである今村顕史・都立駒込病院感染症以下部長は、こう警鐘を鳴らした。

「(新宿や池袋など)今まで感染者が集中していた場所の隣接地でも増加が見られる。若い人は症状があまり出ない。知らないうちに年齢が高い人にうつさないかが、今後、一番重要な点になる」

全体がクラスターの新宿区から外にどんどん拡大中

「検査件数を増やしたから」と強調する小池百合子都知事
「検査件数を増やしたから」と強調する小池百合子都知事

   東京都の専門家会議以外の専門家たちは、どう見ているのだろうか。

   朝日新聞(7月10日付)「経路追えず『新宿は蔓延』」というインタビュー記事の中で、国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志・国際感染症対策室長は、こう語っている。

「新宿区では、どこで感染したかわからない例が6月下旬から増えている。接待を伴う飲食店関連の人から家族に感染する例が増え、恐らく居酒屋や喫茶店で感染したとみられる人もいる。新宿ではもはや『夜の街』のクラスターにとどまらず、若者に蔓延している印象だ」
「こんなに早く感染者が増えてくるとは思わなかった。今は入院ベッドに余裕があるが、このペースで増えれば埋まっていく。今のうちに抑え込む必要がある。都内の感染者がほかの地域で、新たなクラスターを生んでいる可能性もある。高齢者施設や病院に広がると、重症化する人が増えて一気に深刻化する」

と、非常に切迫しているとの見方を示した。

   フジテレビの情報番組「とくダネ!」(7月10日)に出演した昭和大学医学部の二木芳人・客員教授も「危険な段階に入った」と指摘した。

「明らかに危険な数字です。きのうの東京都の緊急会議でも、現場の医師から『明らかに市中に広がっている』『医療体制も安心できる体制ではない。すぐにでも逼迫しそうだ』という発言がありました」

   同じ番組に出演した愛知医科大学の三鴨廣繁(みかも・ひろしげ)教授も、

「まったく同じ見解です。検査件数が増えたからといいますが、陽性率も6%近くに上がってきています。市中で感染が広がりつつあります。(病床)数はまだ余裕があるのかもしれませんが、医療現場のスタッフとしては、『また増えるのか!』という心労が大きく、数字以上の逼迫感を感じています」

とコメントした。

   テレビ朝日の情報番組「羽鳥モーニングショー」に主演した白鴎大学の岡田晴恵教授は、小池都知事が検査件数増加を理由に「第1波との違い」を強調したことについて、こうバッサリ切って捨てた。

「新宿のPCRセンターが出す陽性率が、先週から30%前後に上がっています。新宿では市中感染が起きていると推察されます。減る要因はまったくありません。『夜の街』で騒がれたのは5月末。そのときに検査のテコ入れをすれば封じ込められたが、1か月経ち市中に出てしまった。今は静かに広がっている状況です」

と分析した。

(福田和郎)

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