2020年8月28日、安倍晋三首相の突然の辞任発表があり、激しく動いたドル円相場。週明けからは「ポスト安倍」に向けた動きが活発になったが、早稲田大学、明治大学の学生トレーダーはともに、冷静に対処したようだ。
早稲田大学は米雇用統計を使ったトレードで乗り切り、明治大学はユーロ円と英ポンド円で勝負。いろいろと試しながら一進一退を繰り返すが、今週(8月31日週)はがっちり、プラスを確保した。慶応義塾大学は多忙のため、専修大学は体調不良のため、取引を見送った。
「ロンドン」狙いで試行錯誤、その成果は?(明治大学)
こんにちは、明治大学投資サークルBreakouts!元幹事長の池田慶吾です。
今回はふだんの取引の時間軸を伸ばして見たこと、恒例の月末ロンドン市場の欧州通貨の対円上昇の差額を抜き取ることができたこと、加えてそこでの反省点を共有したいと思います。
1.ロンドン順張り
まずは、ここのところ研究中の「東京引け・ロンドン寄り」狙いの順張り取引を共有します。
9月1日、9月3日の取引についてですが、ふだんは1時間程度で決済するものをあえて米国株が寄り付く前の21時ごろに決済しています。
これまでの取引において決済が早く、もう少し大きめの値幅を取れたのではないか――と考えることが多かったために、試しに時間軸を伸ばしてみたわけです。
しかしながら、結果としては惨敗でした。私がチャートを監視していなかったのもありますが、FXはトレンドが継続しないため、時間軸を伸ばしても優位性が出づらいゲームなのだろうと再確認しました。これについては、来週も敢えてデータを取るためにわざと21時までポジションを放置して検証してみます。
2.月末ロンドン
こちらは毎月恒例となっていますが、一応説明します。為替市場の月末営業日(その月最後の平日)の日本時間23?24時ごろにかけて、欧州圏での商取引決済によるユーロ・ポンドの需要の高まりとそれを仲介する米ドル需要が、時間帯的に深夜で相場が無風の日本円に対して大きく買われるという傾向に従ったものです。
要点だけ言うと、月末はポンド円、ユーロ円、ドル円が上昇傾向になります。そのため、毎度21時以降からタイミングを見てポンド円買いのポジションを持って24時ごろに売却して20銭程度の値幅をとっていました。
しかし、ポンドは月末営業日の上昇を翌月第一営業日が引き継ぐ傾向があるのでは、と薄々感じていました。そこで自身の体力を考慮したうえで、8月31日20時から9月1日1時までポジションを保有してみようと考えました。
結果は以下のとおりです。
・通貨ペアはポンド円、時間は8月31日20時33分?9月1日1時14分までです。
上表のように、営業日持ち越しをした結果、好成績ではありました。しかし翌日も上昇トレンドを継続し、9月2日0時には1ポンド=142円50銭まで上昇しています。少し危険ですが、来月は翌営業日まで持ち越しをしてみようと思います。
また、月末営業日から翌月第一営業日へのトレンド継続を確認したのは前述のとおりですが、どうやら月末営業日のポンド円は毎月16?19時ごろから上昇トレンドを形成しているらしいのです。
よって、来月は
・月末営業日を持ち越して、翌月第二営業日0時まで保有を継続
・ロンドン寄りの16時あたりからポジションを保有開始
この二点を作戦として追加して、大きな値幅をとりに行きたいと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
月末のビッグフローは、大きな取引機会です。ただ、一方的に動く場合もなれば、高いボラティリティのなかで動いたりする月があったりと、なかなか単純にもいきません。
少しヒントとなるのは、貿易統計やM&A、そして月末フローの噂でしょうか。このあたりは、地道にニュースを探すしかありません。ただ、値動きが大きいため、3勝2敗でも利益が出る取引にできる可能性が高いでしょう。月ごとや、大きなニュースやトレンドが発生している時の値動きなど、さまざまなケースを検証してみて、エッジのあるパターンを見つけてもらえればと思います。
前週からの損益 プラス 46円
9月4日現在 9131円
◆ 今週は多忙のため、取引できませんでした(慶応義塾大学)
今週(8月31日週)は多忙のため、取引に時間を割くことができなかったため、お休みします。来週、どうぞよろしくお願いいたします。
前週からの損益 プラスマイナスッゼロ
9月4日現在 1万2383円
◆ しばらく取引をお休みします(専修大学)
前週からの損益 プラス マイナスゼロ
9月4日現在 1万3824円