2024年 4月 26日 (金)

家庭でできる食品ごみを出さない方法 崎田裕子さんに聞く

提供:ニチバン株式会社

食品ロスの問題解決に向けて、幅広い視点やアイデアが必要

   ―― 買った食品はきちんと使い切ることも大事ですね。

崎田さん「そうですね。冷蔵庫の整理として、たとえば一週間の終わりに、秋や冬場だったら鍋物を、夏なら野菜炒めや焼きそばをつくったりするといいと思います。あとは、小麦粉も余りがちな食材ですので、お好み焼きもおススメです。
ご近所づきあいで、家庭菜園で作った野菜や果物をもらったけれど、食べきれなかった、という話もよく聞きます。そういう場合は、酢の物やジャムにして保存しておくのも、ひとつの手。ひと手間かけると、残り物はけっこう減っていくものです。それに、マジメな顔で『食品ロス削減だ!』と、かしこまって取り組むよりも、こうやって楽しみながらのほうが習慣化しやすいと思います。
また、最近では子育てしながら、共働きの家庭が増えています。働くお母さんに多いのは、子どもの食事や作り置きできるおかずを、休日の間に一気に作って冷凍庫に小分けにして保存しておくことです。そのとき、個包装できるタッパーやファスナー付きの小袋が活躍しますが、粘着テープメーカーのニチバンから出ている『ワザアリ(TM)テープ』もなかなかいいなと思っています。袋止めのテープとして使うだけでなく、テープの上に油性ペンで、料理を作った日付を書いておく。それをタッパーに貼って管理すれば、作り置きした料理を食べないまま捨てることを防げるでしょう」

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ニチバンの「ワザアリ(TM)テープ」。手で簡単に切れるし、繰り返し貼って剥がせて使える。

   ―― さまざまな素材のテープを主力とするニチバンが、自社の技術を生かして開発した「ワザアリ(TM)テープ」の発売をきっかけに、食品ロスの問題に貢献していこうと考えています。

崎田さん「食品関連以外の会社が、食品ロスの問題に関心を寄せることは、すごく大事なことです。食品関連の会社がこの問題に取り組むのは、自社の経営にも関係しますから、必然ともいえるでしょう。しかし、ニチバンのような他業界の会社も関心を持つことではじめて、社会全体で食品ロスの問題に向き合うきっかけになっていく気がします。最近では、食品ロスを減らそうと、余り食材や料理を販売したい飲食店と、手に入れたいユーザーを募って双方を結ぶ(マッチングさせる)スマホアプリも出てきています。
自社の技術や特性を生かした、食品ロス削減に役立つ商品やサービスが増えれば、多くの人を巻き込んで社会の変化を生み、みんなの意識を変えていくと思います。また、さまざまな会社の視点やアイデアが、新たな解決策を提示する可能性もあるでしょう。そしてそれが、多くの人の暮らしに無理なく、当たり前に取り入れられるようになれば、食品ロスの問題解決がさらに進むのではないか、と期待しています」

   ※TMは商標です。

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プロフィール
崎田 裕子(さきた・ゆうこ)
ジャーナリスト 環境カウンセラー
全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会 会長

1974年、立教大学社会学部卒業。11年間雑誌編集者を務めたのち、フリージャーナリストに。生活者の視点で社会を見つめ、近年は環境問題、特に「持続可能な社会・循環型社会づくり」を中心テーマに、講演・執筆活動に取り組む。環境省登録の環境カウンセラーとして、環境学習推進にも広く関わる。NPO法人新宿環境活動ネット代表理事。環境省「中央環境審議会」委員、資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会」委員、経済産業省「産業構造審議会」臨時委員等。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会「街づくり・持続可能性委員会」委員。「全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会」会長


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