2021年 6月 24日 (木)

ユニクロ「ジル・サンダー」に韓国の若者も殺到! 韓国紙が嘆き節「不買運動なんてホントにあったの?」 【日韓経済戦争】

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   ユニクロが世界的なファッションデザイナーのジル・サンダーさんとコラボした商品が大人気となっている。名古屋市のユニクロ店では、商品の奪い合いからマネキンが倒れ、ガラスが飛び散るパニックになった。

   韓国でも長い行列ができ、店内は「闇市」のような騒ぎが起こった。「反日」のシンボルだったユニクロに群がる若者たちに、韓国メディアは「日本製品不買運動などなかった...」と嘆いている。

  • 難民救済の面でも韓国紙の評価が高い「ユニクロ」の柳井正氏
    難民救済の面でも韓国紙の評価が高い「ユニクロ」の柳井正氏
  • 難民救済の面でも韓国紙の評価が高い「ユニクロ」の柳井正氏

「押し合い、奪い合い、名古屋ユニクロ地獄絵図」

   ヘイドメリー・ジリーン・サンダー、通称ジル・サンダーさん(76)は、ドイツ出身の伝説的なファッションデザイナーだ。ユニクロが彼女と11年ぶりにコラボしたコレクション「+J」(プラスジェイ)が2020年11月13日から、全世界で販売を開始した。

   すっきりとした端正なデザインで、ファッション・マニアたちに愛されているブランド「ジル・サンダー」は、コートやスーツの価格が数十万円台に達する。それが「+J」では10分の1にも満たない価格で購入できるとあって、全世界のユニクロ店舗には発売日に合わせて人々が殺到した。

   名古屋市のJRゲートタワー店では、マネキンが折られ、ガラスが散乱する目も当てられない惨事となった。 ネット上では、「名古屋ユニクロ地獄絵図」がトレンドワードになり、

「押し合い、奪い合い、備品ガラス破損、マネキン追い剥ぎ、こども号泣、服散らばり、踏まれまくり、密でマジカオス。これはみな転売ヤー? 整理券や入場制限しないユニクロが悪い」

などと書き込まれた。

   実際、フリマアプリでは、たとえばウールブレンドジャケット1万5900円(定価)が6万円~10万8000円などで即日アップされた。

韓国でも手当たり次第にカゴに放り込む「闇市」騒ぎ

ユニクロ店舗前の長い行列(朝鮮日報2020年11月13日付写真ニュースより)
ユニクロ店舗前の長い行列(朝鮮日報2020年11月13日付写真ニュースより)

   韓国でも、これほどの修羅場にこそならなかったが、「反日不買運動」のシンボルだったユニクロ店舗に若者たちが殺到し、有力紙を嘆かせた。朝鮮日報(2020年11月13日付)は、「反日不買運動はなかった...ユニクロの前に長蛇の列」という残念そうな見出しで、こう伝える。

「ソウル・蚕室(チャムシル)にあるユニクロ・ロッテワールドモール店。2時間前から開店を待つ長蛇の列が数百メートルに及んだ。店員は、新型コロナ感染防止のため一人一人の体温をチェックしていた。開店してから約20分、店員が慌てて飛び出して行列に叫んだ。『メンズの人気コートは売り切れです。ご入場には1時間お待ちにならなければなりません』。40分後、店員が再び出てきて叫んだ。『メンズのアイテムは完売です。ウィメンズも残り少なくなりました』。...しばらくすると、大きなユニクロの紙袋を両手に持った人々が続々と店を出てきた」

   この日、蚕室店の店内は「闇市」をほうふつとさせる混雑ぶりとなった。店外では整然と並んでいた人々が店内に入るや、値札が30万ウォン(約2万8000円)を超えないことを確認すると、手当たり次第にカゴに放り込む光景がみられた。こちらでも「3密」が起こり、クラスターが発生してもおかしくない状況になったのだ。

   そして、朝鮮日報はこう結んでいる。

「ユニクロは昨年、日本製品不買運動が巻き起こった時、直撃弾を受けた。韓国内で約20店舗が店を閉め、韓国で数十億円台の赤字を出し、日本の親会社ファーストリテイリングの実績も悪化、17年ぶりに売上高と収益が減った。しかし、ユニクロの実績は新型コロナの巣ごもり需要によるオンライン販売で反騰し始めた。ファーストリテイリングは最近、日本の株式市場で絶好調だ。時価総額が約8兆4000億円に達する」

   いったい、「不買運動は何だったのか。そんなもの本当にあったのか」と疑問を投げかけるのだ。

韓国紙が絶賛するユニクロ「難民救済」の狙い

文在寅大統領はいつまで「反日」を貫くのか
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   ところで朝鮮日報は、別の観点からもユニクロに対して韓国企業にはない「先見性」があると高い評価を与えている。それは「難民救済活動」を行っていることだ。朝鮮日報(11月15日付)の「コラム:イケアとユニクロが難民支援に積極的な理由」という記事で、同紙のイ・ヨンソン国際部長が述べている。

   まず、韓国では2019年の難民認定率が0.4%で、経済協力開発機構(OECD)平均の24.8%に遠く及ばず、難民問題に対する関心が非常に低いとしたうえで、こう続ける。

「長い目で見ると、難民救済には期待できる実益がある。アインシュタイン、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ、ショパンなど人類の文明に多大な貢献をした天才たちは難民家庭出身者が少なくない。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に務めていたダーク・ヘベカー氏は、記者に『(難民が多く発生する)シリア、中央アフリカ、マリに平和が来たら、住民は冷蔵庫やテレビ、家具に至るまですべてを新調する。韓国企業が今、これらの国々の難民を人道的な見地から支援すれば、彼らも韓国企業の恩を忘れないだろう』と言った」

というわけだ。

   ヘベカー氏はまた、「情報技術(IT)分野で強みを持つ韓国企業が技術支援を通じて難民たちの教育を手助けすれば、関連企業のイメージアップに役立つ」とも言った。高いレベルの教育を受けた人々が増えれば内戦後の復興が早まり、韓国企業にとってもビジネスチャンスが増える。そして、イ・ヨンソン記者はイケアとユニクロの例を挙げるのだ。

「グローバル企業の中には難民支援をCSR(企業の社会的責任)活動として行う企業が多いのは同様の理由からだ。スウェーデンの『家具界の恐竜』イケアはキャンペーン『難民に明るい人生を(Ikea's Brighter Lives for Refugees)』を展開、約32億円を集めた。さらにイケアは、ヨーロッパ最大の通信会社ボーダフォンや、デンマークの玩具メーカー・レゴなどと共に難民の自給自足を支援する職業訓練費用として約28億円近い支援を約束している」
「日本では、ユニクロが毎年3万着の衣類を世界中の難民キャンプに送るなど難民支援に積極的だ。マイクロソフト(MS)、ソニー、米国の宅配便会社UPSなどもUNHCRと長期的な協力関係を構築している」

   企業にとって、難民支援にはどんなメリットがあるのか。

   「難民発生が頻繁なアフリカ大陸の未来市場としての魅力がいっそう膨らむ。米ワシントン大の研究チームの報告書では、2100年にはナイジェリアが中国を抜き、インドに次ぐ世界第2位の人口大国に浮上する。ナイジェリアは石油埋蔵量が世界10位の資源大国だ。55の加盟国を抱えるアフリカ連合(AU)は昨年、アフリカ大陸自由貿易協定(AfCFTA)を発効させた。単一の貿易協定としては世界最大規模だ。戦争と飢饉で苦しむ国々にも平和は必ず訪れる。そうなれば、人々は苦しかった時代に助けてくれた人々のことを忘れないだろう。実益がなければ誰かを助けないというのは望ましい姿ではないが、そうした理由からでも、助けないよりは助けたほうがいいということだ」

(福田和郎)

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