2024年 4月 26日 (金)

「NHK受信料徴収に郵便局員が個別訪問」武田総務相がトンデモ提言「悪名高い同士が組んでどうする!」と猛批判(2)

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   NHKと総務省の「受信料値下げ」バトルが激しさを増しているかのように見えるが、どうもこちらは携帯電話料金の値下げバトルに比べると、総務省側に「本気度」が欠けるようだ。

   そんななか、武田良太総務相のトンデモ発言が飛び出した。

「NHK受信料徴収の個別訪問に郵便局員を使えばよい」

と言うのだ。郵便局員の個別訪問に関しては、かんぽ生命の不正事件が大問題になったばかり。ネット上では、

「NHKと郵政グループ、悪名高い2つの個別訪問を組ませてどうする?」

と呆れかえる声が殺到している。

  • NHKの公式サイトの「NHK受信料案内」
    NHKの公式サイトの「NHK受信料案内」
  • NHKの公式サイトの「NHK受信料案内」

「郵便局がNHKに手を貸すと地域の人々から恨まれる」

前田晃伸NHK会長(NHK公式サイトより)
前田晃伸NHK会長(NHK公式サイトより)

   武田総務相の「郵便局員を戸別訪問に使う」という「アイデア」は、前田晃伸NHK会長の見直し策と真っ向から対立するものだ。ネット上では、こんな批判の声が起こっている。

「かんぽ生命で信用が失墜している状況のなかで、郵便局がNHKに手を貸すと、さらに人気を失って、荷物の受け取りをしなくなる人がたくさん出てきそう。再配達でも郵便局員に会わないように『外に置いて』と言われそうで、郵便局員が可哀想です。郵便局もさらに人気がなくなり、ますますヤマトや佐川に切り替える人が増えてくるでしょう」
「NHKは、どんなに国民から嫌がられようとも、強引に受信料を徴収して無理矢理収益を上げることができるが、郵便局は国民から嫌われたら、他の競合会社にお客を取られてしまう。その上、郵便局の職員は、自分の会社でもないNHKのためにストレスが著しく増えていくのだ。この提携は、郵便局とそこで働く従業員にとって弊害にしかならない」
「ドアの前で『NHKなんて見ていません!』『勝手に電波を垂れ流がしてカネとるとは!』『契約した覚えはありません!』とキッと睨まれ、怒られる。なぜ郵便配達の職員がそんな損な役回りをしなくてはならないのか? 今まで機嫌よく挨拶してくれていた地域の住民とも敵対関係になってしまう。気の毒です」
「年賀状の販売ノルマすらある郵便局員に受信料業務を担わせるとは。配達員はそんな時間はない。いくら郵便が減っているとはいえ、バカも休み休み言え!と現場は思うよ」

   個人情報保護法の問題点があると指摘する声も多かった。

「日本郵便が所有している顧客の個人情報は、(1)郵便物等を配達するため、(2)貯金口座・保険契約を管理するためなどで保有している。受信料徴収のために使用することは目的外使用で個人情報保護法違反になりかねない。ただでさえ『かんぽ生命問題』でいろいろ大変なのに、お客とのトラブルの元を増やしてどうするの」

   また、武田大臣の狙いを、こう推測する意見もあった。

「本音をハッキリ言ってください。NHKに不満を持ち、視聴しないで契約をしてない人、支払いを拒否している人の居住を確認しやすく、転居の際も逃げられないようにするためだと。ふざけるなって...... 話ですよ。放送法が制定された時代と、現代では通信環境が違い過ぎる。契約の意思の尊重もなく、契約の自由もない。どこに公平性があるのか?」

「武田総務相は小細工を弄せずスクランブル化を目指せ」

   武田総務相はこんな小細工をせずに、NHKの「スクランブル放送化」を目指すべきだという声が圧倒的に多かった。

   スクランブル放送とは、契約した人だけがテレビを視聴できるシステムのこと。日本ではWOWOWなど、BSやCSの一部チャンネルで実施されている。政府はスクランブル化には反対の立場だ。またNHKは、公式サイトで「よくあるご質問 なぜスクランブルをかけないのか」について、概略こう説明している。

「公共放送として、特定の利益や視聴率に左右されず、社会生活の基本となる確かな情報や豊かな文化を育む多様な番組を誰にでも提供する役割を担っています。また、緊急災害時には大幅に番組編成を変更します。スクランブルを導入すると、どうしても『よく見られる』番組に偏り、放送法がうたう『健全な民主主義の発達』の上でも問題があります」

   スクランブル化を望む声は、こんな意見に代表される。

「いろいろと策を弄せずにスクランブル化すればすむこと。国民の『NHKを見ない自由』『必要ない物にはお金を払わない権利』を認めるべきだ。『契約をするか、しないかの自由』がないなんて社会主義国なのか。公共交通でも公共インフラでも使用するかしないかの自由があります。公共放送だから受信料を制できるという理屈は通りません。NHKなんかと比べ物にならないくらい重要な電気・ガス・水道・電話ですら利用しなければ料金は発生しないです。なくても困らないNHKだけが、利用しなくても料金を取られるのは納得できません」

   携帯電話料金の引き下げにあれだけ強引な手法を用いた菅政権が、なぜNHKに甘いのか、という指摘も多かった。

「民間企業である携帯電話各社に対して、とても資本主義、自由主義国家の政治家とは思えない介入、圧力をかけたわけだから、NHKに対しては生半可な受信料値下げ程度では国民が納得しない。国鉄、電信電話、専売公社、郵政などが民営化を推し進めて国民に貢献したように、NHKの分割と民営化を推し進めてほしい。NHKは公共放送と言いながら、公務員以上の平均給与であり、傘下には営利目的の企業を複数抱えている」
「NHKは『公共放送』から『公共メディア』への進化をうたっている。テレビの次の収益源として、『放送』と『通信』の融合を行っている。『テレビとネットの同時配信』の環境が整えば、ネット利用者からも受信料を徴収する狙いだ。人口減少時代なのにNHKの権益は、際限なく拡大拡張していきます。毎年7000億円近くの受信料収入、不透明な子会社等の経営実態があり、利権化している可能性があります。株主総会のような受信料負担者によるガバナンスはありません。利権に群がる政治家・役人...そして収益拡大を目論むNHKのトライアングルが形成されています」

   NHKの受信料には苦い思い出を持つ人が多いようだ。

「単身赴任を2年間した時、自宅に居住者がいないのに赴任先と自宅の受信料を支払った経験者です。後で気づき返還要求した時にNHKからは『自宅にテレビがあれば、居住に関係なく受信料を支払う義務がある』と、返還してもらえませんでした」

   最後にこの声を紹介したい。

「武田総務大臣に言いたい。私の母が郵便局に行った時、局員に『両隣の家も受信料払っている』と言われて引き落としの手続きをしたのですが、お隣さんに聞いてみると『払ってないよ』と。郵便局に騙されたと母は激怒していました。詐欺師まがいの郵便局員がいるのは確かなのに、なぜそんな郵便局員にNHK受信料を任せるのか。総務大臣、スマホ値下げの件では良かったけど、ガッカリだなあ」

(福田和郎)

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