2022年 10月 3日 (月)

SDGs企業ランキング1位はオムロン、週刊東洋経済が大特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

   6月28日発売の「週刊東洋経済」(2021年7月3日号)は、「SDGs 日本を代表する500社」と題した特集を組んでいる。

   サステナビリティが企業にもたらす課題を検証するとともに、各企業の取り組みを紹介している。非財務情報が満載で、担当者は必読の内容だ。

  • 週刊東洋経済は「SDGs」を大特集!
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SDGs企業ランキングは初公表

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「週刊東洋経済」2021年7月3日号

   SDGs企業ランキングは初公表だ。サステナビリティを判定する「非財務情報」4カテゴリー、つまり人材活用、環境、社会性、企業統治を90項目で点数化し、上位500社までを掲載した。

   東洋経済新報社は「CSR企業総覧」という刊行物を発行している。その調査データからSDGsの取り組みに関する90項目を評価対象とした。同社オリジナルのランキングである。

   1位はオムロン。分野別では環境、企業統治が1位、社会性は3位といずれもトップクラスだ。ESG・サステナビリティ分野の責任者は、立石文雄会長が自ら務める。中期経営計画にSDGsの取り組みを連動させ、社会貢献活動に関する支出額は8.7億円に達する。環境面も先進的で、2050年度に自社購入の電気も含めた温室効果ガスの排出をゼロにすることを目指している。

   2位はSOMPOホールディングス。企業統治1位、人材活用6位、社会性9位とトップクラスだ。経営理念実現のため、SDGsを踏まえたCSR重点課題に取り組む。インドやインドネシアなど世界各地で活動を行っている。

   3位はJ.フロント リテイリングと大和証券グループ本社の2社。5位は東京海上ホールディングス。6位TOTO、7位丸井グループ、日本生命保険と続く。

   財務評価を加えていないので、財務規模では劣る13位ファンケル、15位アズビルといった中堅上場企業も上位に入っている。

   トップになったオムロンの立石文雄会長は、会社の憲法にあたる「社憲」が「われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう」というもので、「事業活動を通じて社会的課題を解決することがサステナビリティに結びつくので理解しやすい」と語っている。

   また、2020年度はCO2削減目標の(16年度比)4%削減を大きく上回る50%削減を達成した、と環境面での取り組みを強調している。脱炭酸目標の前倒しも視野に入れている。非財務価値は、この10年で5.8倍となり、今年からは有価証券報告書や決算短信でも非財務情報の開示をしていく、としている。

   テーマ別のランキングも掲載している。ダイバーシティ(人材活用)を示す女性部長比率ランキングでは、化粧品メーカーのシーボンが66.7%で1位になった。もともと女性従業員比率の高い企業が並んだ。SDGs企業ランキングの100位以内企業はわずか6社に過ぎず、「名だたるSDGs大手企業としては依然課題の残るテーマだ」と書いている。

   脱炭素の取り組みでは、炭素利益率(ROC)という指標を採用した。利益を温室効果ガス排出量で割ったものだ。数値が高ければ今後、炭素税などが導入されても利益面で余裕があることを示す。ランキングでは1位伊藤忠商事、2位住友商事、3位双日など大手商社が上位に並んだ。

   面白いと思ったのは、生物多様性保全支出額ランキングで、スズキが圧倒的な金額(523億円)でトップになったことだ。浜松市の「スズキの森」での植林や下草刈りの実施。製品の燃費向上や排気ガスの低減などの取り組みが大きなポイントになったようだ。

   ジャーナリストの国谷裕子さんはインタビューで、「地球のサステナビリティを取り戻せるかどうかの分岐点がこの10年間だ」と話す。また、慶応義塾大学大学院の蟹江憲史教授は「日本の企業は危機感が足りない。まず目標を設定せよ」と強調している。

   ランキングの各部門のトップになった企業も以下のようなコメントを寄せている。

   「脱炭素型への転換は成長戦略だ」(J.フロント リテイリング)、「サステナビリティと財務は両輪」(帝人)。SDGsが企業の経営戦略に欠かせない、大きな課題であることを印象づける特集だ。

「ゴルフ復活!」と週刊ダイヤモンドが特集

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「週刊ダイヤモンド」2021年7月3日号

   コロナ禍でゴルフ人気が復活している、と「週刊ダイヤモンド」(2021年7月3日号)が恒例のゴルフ特集を組んでいる。ゴルファーには楽しい内容になっている。

   ゴルフ場支配人、読者など1771人を対象にしたアンケート調査をもとにした、「プレーしてよかったゴルフ場」ランキングの結果は以下のとおりだ。

   1位川奈ホテルゴルフコース(静岡県)、2位フェニックスカントリークラブ(宮崎県)、3位廣野ゴルフ?楽部(兵庫県)、4位太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)、5位小樽カントリー?楽部新コース(北海道)、6位北海道クラシックゴルフクラブ、7位ザ・サイプレスゴルフクラブ(兵庫県)、8位霞ヶ関カンツリー?楽部(埼玉県)、9位大洗ゴルフ?楽部(茨城県)。1位の川奈ホテルゴルフコースはパブリックコースで、宿泊者なら誰でもプレーできることや相模湾を見下ろす絶景が評価されたようだ。

   特集では、緊急事態宣言下でもゴルフ場やゴルフ練習場の来場者数は伸びていることや長く低迷していた会員権相場が底を打ち、回復傾向であることを報じている。

   ビジネス誌らしく、政財界人が集う名門ゴルフ倶楽部の内実も紹介している。鉄鋼界の重鎮が歴代の理事長を務めたことがある鷹之台カンツリー倶楽部(千葉県)には、「鉄」関係の人が集うと言われる。また、東京五輪ゴルフ競技の会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部は、メンバーがラウンド中に腰や背中に名札を付けるしきたりがあるそうだ。「メンバーがどんなビジターを連れてきたのか、どんな様子でプレーしているのかをよく見ている」というから恐ろしい。

   このほか、男子のプロゴルフツアーが低迷にあえいでいるのに対し、女子は活況を呈している理由や日本のプロゴルフツアーの歴史を振り返っている。

   ビギナーのためのクラブ選択のポイント、コースデビューの心得、スコア100切りの極意など、初心者にも役立つ内容だ。

   業界一の169コースを運営しているアコーディア・ゴルフの望月智洋社長は「ゴルフをもっとカジュアルに、ど真ん中のニーズを取りに行く」と話している。

   確かに、ゴルフ場で若い男女を見かけることが増えてきたような気がする。芝の緑と空の青さを実感できるゴルフは3密を避けることができるスポーツだ。「社用族」の定年とともに低迷傾向にあったゴルフは、若者の参入により、姿を変えつつあるのかもしれない。

中国の本当の危機とは? エコノミストが特集

「週刊エコノミスト」2021年7月6日号
「週刊エコノミスト」2021年7月6日号

   「週刊エコノミスト」(2021年7月6日号)の特集は「日本人が知らない 中国本当の危機」。中国共産党が結党100周年を迎え、習近平政権の盤石ぶりが伝えられる中国だが、急速な少子高齢化に加え、各種の締め付けで社会の活力が削がれつつあるというのだ。

   中国社会で、日本語に直すと「横たわり族」という若者の集団が話題になっているという。仕事や結婚、出産を拒否し、「常に横たわっている」若者たちのことだ。背景には、仕事が不足し、就職しても不動産バブルによる地価上昇、教育費の異常な高騰で、家を買い、子供を持つことは、かなわぬ夢となった無力感があるという。

   有効率が5割とも言われる中国製コロナワクチンが中国発のリスクになりかねないことや原材料高が「世界の工場」と言われる中国を直撃し、中小企業は赤字になっている現状をレポートしている。

   近藤伸二・追手門学院大学教授は、「習近平国家主席が『偉大な指導者』になるには、台湾統一が不可欠だが、有事勃発なら中国経済も壊滅的な打撃を受ける。習氏のジレンマは深い」と指摘している。

   このほか、「アフターコロナを見据える 地方復活のシナリオ」と題した、星野リゾート代表の星野佳路氏と地域エコノミストの藻谷浩介氏の対談も興味深かった。

   星野氏は緊急事態宣言が出ていた2020年4、5月に営業していたことに対してバッシングを受けたことが大変だった、と語る。そのために「倒産確率」を公表、社員のコメントに勇気づけられたとも。

   藻谷氏の「インバウンドはコロナ前の水準に戻ると思いますか」という質問に対し、「必ず戻ると思います。ニーズがしっかりあるからです」と答えている。

   また、ワーケーションを一時のブームに終わらせないようにしないと、と話す。需要の平準化によって地方の観光力が増すからだ。「消費者にとっても料金が大きく下がり、渋滞がなくなり、予約は取りやすくなります」と説明する。

   コロナが地方の観光にとって転換点になるかもしれない、という指摘に共感した。

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