2024年 4月 27日 (土)

「ピー、ピー!」突然パソコンから警告音が...... それ、サポート詐欺だから! 絶対に電話をかけてはダメ!!

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「ピー、ピー、ピー!」

   突然、あなたのパソコンからけたたましい音が鳴り響く。画面いっぱいに「警告! ウイルス感染!」という表示とともに、女性の声が「セキュリティセンターに今すぐ電話を!」と、電話番号を告げる。

   しかし、あわてて電話すると命とり。サポート詐欺によってカネを騙し取られるケースが相次いでおり、現在、全国の警察が警鐘を鳴らしている。

   それにしても「警告」を無視したままで大丈夫なのか?

  • 悪質なサイバー攻撃が横行している(写真はイメージ)
    悪質なサイバー攻撃が横行している(写真はイメージ)
  • 悪質なサイバー攻撃が横行している(写真はイメージ)

けたたましい警告音でパニックにさせる

   千葉県警察本部のYouTube動画公式チャンネル「サポート詐欺に気を付けて!!」は、こんな千葉県警サーバー犯罪対策課の警察官の質問シーンから始まる。

   警察官「あなたがいつものようにパソコンやスマートフォンでインターネットを検索していると、突然、警告音が流れ、警告が表示されました。何かアナウンスが流れているようです」

   アナウンス(女の声)「ピー、ピー、ピー!ウイルスに感染しました!このパソコンがロックされています!シャットダウン、再起動はしないでください。サポートセンターに電話し、セキュリティ担当者の指示に従ってください。ピー、ピー、ピー!」

「サポート詐欺に気を付けて」と警告する千葉県警の動画(公式サイトより)
「サポート詐欺に気を付けて」と警告する千葉県警の動画(公式サイトより)

   画面にはサポートセンターのフリーダイヤルが表示された。

   警察官「さて、この電話番号に連絡すべきなのでしょうか。確認してみましょう。現場の西馬(サイバ)さ~ん!」

と、裁判所前にいる西馬リポーターに声をかける。

   西馬リポーター「サポートセンターに連絡すべきなのか、しないほうがいいのか。今、判決の結果が出たようです」

   裁判所から飛び出してきた別のリポーターが手に掲げていたのは、「電話しない」だった。再び警察官が言う。

   警察官「電話をしては絶対にダメです。電子マネーを要求されます。これは詐欺ですから、絶対に支払わないで!」

   しかし、パソコンやスマホが凍り付いたままにして大丈夫なのか。国民生活センターによると、今年4~9月に約1700件の相談があり、被害は約600件にのぼった。

「すぐ電話しないと個人情報が流出する」と脅す

   具体的にはどんな手口なのか――。

   あらゆるインターネット犯罪の情報を提供している独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」(2021年11月16日付)の安心相談窓口だより「偽のセキュリティ警告に表示された番号に電話をかけないで!~パソコンにおける最近の手口と対策を解説~」によると、こうだ。

(1)まず、警告画面がいくつも重なって開く。しかも全画面表示で固定されて「閉じるボタン」が隠されてしまい、画面を閉じることができない事例が多い。
(2)けたたましい警告音や、テクニカルサポートを名乗る「ウイルス感染」などの警告アナウンスが大音量で延々と流される。この段階で、パソコンを操作している人は不安にかられ、パニックになる人も少なくない。
(3)実在するマイクロソフト、マカフィーなど企業名やロゴ、またWindowsの標準機能からの警告を偽った表示が、繰り返し表示される。そして、サポート窓口の電話番号が繰り返し表示されるから、「本物」を勘違いしてしまう人が少なくない。
(4)さらに焦らせるような表現が目立つ。「たった今、スキャンして多数のウイルスが発見された」というスキャン動画や、「今すぐ対応しないと個人情報が流出する」「放置するとパソコンが使えなくなる」など切迫感を与え、電話をかけさせようとする。

   では、電話をかけた後はどうなるのだろうか。

(5)電話をかけると、片言の日本語を話すオペレーターが出る。マイクロソフトのカスタマーサポートの社員や技術者と名乗ることが多い。途中で不審に思い、電話を切っても何度もかけ直してくるから厄介だ。
(6)「パソコンが危険だ」とウソの説明をする。不安を持ったユーザーに遠隔操作で、パソコンにさまざまな画面を表示させ、危険性をあおって強引に高額のサポート契約を結ばせようとする。
(7)支払いは電子マネーのプリペイドカードでの決済を要求する事例が多いが、勝手にパソコンの設定を変更し、「データを削除する」「パソコンを動作不良にする」などと脅し、「元に戻すために契約しろ」と要求する悪質な手口も確認されている。
(8)支払いが完了してもまだ搾り取ろうとする手合いも。最近では繰り返し電子マネーを購入させ、複数回支払わせる例が増え、結果として高額な支払いにつながる悪質な事例が多い。

被害に遭わないためには冷静に「強制終了」しよう

サポート詐欺の手口のイラスト(情報処理推進機構の公式サイトより)
サポート詐欺の手口のイラスト(情報処理推進機構の公式サイトより)

   被害に遭わないためには、ひとまず冷静になり、絶対に電話をかけないことだ。とはいえ、凍り付いたパソコン画面と鳴りやまない警告音をどうすればいのだろうか。

   基本的にパソコンを強制終了すればよい。警告音やアナウンスがうるさいときは、パソコンのボリュームを下げて落ち着いて対応することだ。

   以下の手順だ。

A:【Ctrl】キーと【Shift】キーを同時に押しながら【Esc】キーを押す。
B:画面に表示された「タスクマネージャー」を起動。
C:使っていたプラウザを選択して右クリック。
D:「タスクの終了」を選択だ。

   情報処理推進機構(IPA)では、それでも終了できないときは、「ブラウザに『ウイルスを検出した』という旨の警告が表示されて終了させることができない場合の対応手順」をクリックして参考にすることを勧めている。

   またIPA安心相談窓口で、電話(03‐5978‐7509)やメール(ansin@ipa.go.jp)での相談も受け付けている。

(福田和郎)

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