2024年 4月 28日 (日)

富士通ゼネラル株9.3%安、最終利益の下方修正を嫌気 海上運賃、材料価格の高騰影響

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   エアコン製造販売の富士通ゼネラルが2022年1月27日の東京株式市場で一時、前日終値比231円(9.3%)安の2244円まで下落した。

   前日取引終了後に発表した2022年3月期連結決算の業績予想で、最終利益を従来予想より35億円減の95億円(前期比27.0%減)に下方修正したことが市場にネガティブサプライズを呼び、売りを浴びせられる格好となった。コロナ禍にあって巣ごもりの恩恵を受ける業界ではあるが、ここへきて海上運賃や材料部品価格の高騰が利益を圧迫している。

  • コロナ禍で巣ごもりの恩恵を受ける業界なのだが…
    コロナ禍で巣ごもりの恩恵を受ける業界なのだが…
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エアコンの海外売上高比率が高い富士通ゼネラル

   まず、業績予想の内容を確認しておこう。

   売上高は北米や欧州などの海外需要が概ね堅調なため、前期比16.8%増の3100億円で据え置いたが、各利益を下方修正した。営業利益は従来比40億円減の150億円(前期比19.9%減)、経常利益も従来比40億円減の150億円(前期比27.0%減)を見込んだ。製品は売れてもコスト高をカバーしきれないということだ。

   ここで簡単に、富士通ゼネラルという会社をみてみよう。

   同社は、富士通が発行済み株式の44.06%を保有する筆頭株主で、富士通の持ち分法適用関連会社にあたる。1936年創業の電機メーカーで音響製品やテレビなどを手がけていたが1984年に富士通の出資を受け入れ、徐々にエアコンメーカーに姿を変えて、現在にいたる。

   エアコンメーカーは大阪のダイキン工業が国内トップ。富士通ゼネラルは、高砂熱学工業と2位争いをしているが、売上規模はダイキンが巨人すぎて、富士通ゼネラルはその1割程度というのが現状だ。

   今ではエアコンが売上高の9割、情報通信・電子デバイスが残り1割で、エアコンの海外売上高比率は2021年3月期実績で73%、2022年3月期見込みで81%に達する。

   タイや中国で製造し、北米や欧州、オセアニア、インドなど世界各地で販売するグローバル企業なのだが、その分、足元の海上運賃高騰に直面してしまっているのだ。

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