みなさん、こんにちは。馬医金満です。米アップルの業績が好調です。2022年1月27日に発表した21年10~12月期決算は、売上高が前年同期と比べて11%増の1239億4500万ドル(約14兆2000億円)、純利益は20%増の346億3000万ドル(約4兆円)でした。昨年は世界全体が半導体不足に腐心した一年でしたが、主力事業のiPhoneの売り上げを伸ばせたことが好調の要因と考えられています。そんな米アップルの業績と株価から、アメリカと日本の株式市場の違いを見てみたいと思います。iPhoneの新機種、中国販売に追い風アップルの業績を製品別でみると、iPhone、Macともに前期を上回る売り上げをあげた一方で、半導体を多く使うiPadでは供給が追い付かず売り上げは減少しています。また、地域別でみると、中華圏の売り上げが前期と比べて21%増の257億8300万ドルと大きく増えたのに対して、米州は11%増の514億9600万ドル、欧州は9%増の297億4900万ドルにとどまりました。地域差が出た理由は、中国政府は高速通信規格「5G」の普及に力を入れており、iPhoneの新機種の販売に追い風となったためと考えられているようです。またAppleMusicなどのソフト面での売り上げも、前年同期比で24%増えており、ハード・ソフトともに成長していることがわかります。決算発表後の株価も、順調に推移しています。ところで、最近の株価で面白いことがありました。米IT大手のGAFA(Google、Amazon、Facebook〈現Meta〉、Apple)などのアメリカの時価総額トップ7社の、全上場企業(約4000社)の時価総額に占める割合が、2010年に3%だったのが、21年には23%まで拡大していました。この7社の成長が、完全にアメリカの株式市場をけん引しているというわけです。その一方で、時価総額トップ7社を除いた残りの上場企業の時価総額は、日米で2010年からの成長率がほぼ同等(米:223%、日:226%)なのに対して、Top7社の成長率が日米で圧倒的に違う(米:1902%、日:466%)ことがわかります。つまり、日本もこのような世界で通用するような企業を生み出す必要があるということです。もちろん、そんな簡単なことではないのですが......。では、また!(馬医金満)
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