2022年 5月 23日 (月)

これでいいのか?...東洋経済「東証沈没」 エコノミスト「世界経済入門」、ダイヤモンド「後悔しない認知症」を特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

  • 東証の市場再編を取り上げた(「週刊東洋経済」の特集から)
    東証の市場再編を取り上げた(「週刊東洋経済」の特集から)
  • 東証の市場再編を取り上げた(「週刊東洋経済」の特集から)

改革が骨抜きになった東証再編

「週刊東洋経済」(2022年4月9日号)
「週刊東洋経済」(2022年4月9日号)

   2022年4月4日、東京証券取引所の市場が約60年ぶりに大幅再編され、プライム、スタンダード、グロースの3つの新市場が始動した。同日発売の「週刊東洋経済」(2022年4月9日号)は、さっそく「東証沈没 これでいいのか日本株」という特集を組み、今回の再編の問題点を指摘している。

   経過措置によって、本来の基準を満たしていないのにプライム市場へ移行できた企業を、市場関係者は「ゾンビ・プライム」企業と呼んでいるという。その数は、200社以上に上る。また、経過措置には今のところ期限がないので、いつまでも経過措置が受け続けられるという「抜け穴」だらけなのだ。

   改革が骨抜きになった理由として、1つは東証が改革議論の主導権を握れず、金融庁が引き取ったことを挙げている。そして、与野党の国会議員が金融庁に圧力をかけたため、ほぼ現状維持の内容になったという。

   TOPIX(東証株価指数)を東証1部と切り離し、厳選した優良企業で構成していくという案もあったが、2020年10月の大規模システム障害によって、TOPIX改革に意欲的だった宮原幸一郎社長が引責辞任に追い込まれた。これがもう1つの理由だという。

   同誌は、「適合計画書」を出して、上場維持を果たした企業551社の計画内容がどこまで実現可能なのかチェックした。そのなかで、「計画期間は現時点で策定が困難」としたのが帝国ホテル(スタンダード市場)だ。同社が満たしていない基準は、流通株式比率。25%が必要なところ、14.2%にとどまっている。筆頭株主の三井不動産が全体の3分の1を保有するほか、アサヒビール、大和証券グループ本社、みずほ銀行などが大株主として名を連ねる。

   帝国ホテル東京の建て替え(2024~36年度)を控え、既存の株主からの協力が欠かせない中、基準を満たすのがいつになるのか示すことができないようだ。 このほか、「親子上場を続ける困った面々」として、日本郵政と子会社のゆうちょ、イオンと5つの子会社、ソフトバンクグループと子会社のZホールディングスの関係を挙げている。ソフトバンクグループのように、親会社の時価総額を子会社の合計が大きく上回るという異常事態は、「グルーバル投資家の目にどう映っているのだろうか」と、問題提起している。

   パート2では、骨抜きの市場再編に有識者が「喝」を入れている。

   マネックスグループCEOの松本大氏は「市場区分の見直しは、本来なら半年で制度を議論し、半年で実行すべきことだ」とスピード不足を指摘。また、時価総額が純資産の価値を下回るPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業が多く上場するなど、「株主の権利が軽視されているから、日本の資本市場はどこかダメなままだ」としている。野村證券の元社長で氏家経済研究所代表の氏家純一氏は「制度設計の速度を上げ、より柔軟に変えていけ」と注文をつけている。

   投資先としての日本の魅力がなければ、日本全体が沈んでいく。「まだ日本株やってるの? 米株をやらないと」と言われたという投資家の声を紹介している。 若者の日本株離れが進み、楽天証券では新規資金の8割がアメリカの投資信託にいっているという。ガバナンスの強化を含め、東証は改革を進めないと内外の投資家から「見放される日は近い」と、厳しい言葉も並んでいる。

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