2024年 4月 19日 (金)

コツコツ型、ジャンプアップ型、完全実力主義型...3つの昇給パターンに注目! 日本たばこ、日立、三菱商事、野村證券、オープンハウスはどれ?

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新人もベテランも「成果がすべて」、SAPジャパン、ジブラルタ生命保険、オープンハウス

年齢に関係なく完全実力成果主義の企業も(写真はイメージ)
年齢に関係なく完全実力成果主義の企業も(写真はイメージ)

【完全実力主義昇給型】

   最後は、コツコツ型・ジャンプアップ型とは異なり、年齢とか年次とかにはほとんど関係なく、実力と成果に応じて昇給する企業をピックアップする。ヨーロッパ最大級のソフトウェア「SAPジャパン」(本社ドイツ)、米プルデンシャル・ファイナンシャルグループ傘下の「ジブラルタ生命保険」、そして日本の総合不動産「オープンハウス」の3社だ。

   各企業の図表を見ると、年齢による年収額の差が少ないことがわかる。また、若手から給与の幅が大きいのも特徴だ。SAPジャパンでは30歳以降は年収額の差が少なくなり、40歳が最も年収が高くなる。オープンハウスはどの年代でも最初から変動幅が少ないが、30歳が最も年収が高くなる。一番勢いのある年齢ということだろうか。

   完全実力主義昇給型の企業で働く社員の声には、「年齢ではなくジョブグレード(等級)制度が左右する」「営業成績がすべて」「歩合制・フルコミッション型」といったキーワードや特徴が読み取れる。これは、求人情報などには反映されにくい成果主義・歩合制の給与体系のリアルな実態だ。

(図表7)SAPジャパンの年齢別年収(Open Workの作成)
(図表7)SAPジャパンの年齢別年収(Open Workの作成)
SAPジャパン「完全な成果報酬型。相対評価ではなく、絶対評価である。個々人のロールに合わせてKPI(重要業績評価指標)が設定されており、それを達成できているかどうかが重要。正当に評価されていると感じた」(プリセールスエンジニア、男性)
SAPジャパン「グローバルグレードという職階制度により、職務別・グレード別に給与レンジが決まっている。同一グレード内での定期昇給は微々たるものだが、昇進によってまとまって上昇する仕組み。マーケット全体の給与水準が上昇していることから、若手社員には臨時昇給もあったと聞く」(コンサルタント、男性)
(図表8)ジブラルタル生命保険の年齢別年収(Open Workの作成)
(図表8)ジブラルタル生命保険の年齢別年収(Open Workの作成)
ジブラルタ生命保険「入社2年目まではTAP(タップ)という制度によって給料を得られる。入社時に所長と自身で話し合って決めた基準額(自分の場合は月 20万円)を毎月決められた数字をクリア出来ればもらえる。決められた数字よりも多く挙げれば昇給も行われる。決められた数字をクリア出来ない月が続くと、給料が下がる」(営業、男性)
ジブラルタ生命保険「完全実力主義。4か月以上働けば、やったらやっただけもらえる。がんばればすぐに額面で月額60万円も可能。ボーナスも年4回あり、稼ごうと思えばかなり稼げる。契約数で決まり、契約を取れば取るほど評価され、お金をもらえるので達成感がある」(営業・女性)
(図表9)オープンハウスの年齢別年収(Open Workの作成)
(図表9)オープンハウスの年齢別年収(Open Workの作成)
オープンハウス「給与制度は完全に実力主義になっています。制度上基本給が低く押さえられつつも、それ以上の実力給になっているので、実力がある人はどんどん給与が高くなっていきます。出世も早いです。出世すればさらに手当などもつくようになるので、高い報酬が期待できると思います」(営業、男性)
オープンハウス「給与制度は完全な成果主義。成果が出ればその分だけ年収も上がっていく傾向にあると思う。特に、営業部門やマーケティング部門は自分の頑張り次第で年収を高めることができる。成果を出せない限り給与はなかなか上がっていかない。年功序列の会社ではないので、若いうちからお金が欲しいという人にもおすすめの職場だと思う」(営業、女性)

   ......とまあ、それぞれの昇給パターンにも一長一短があるし、自分に合う、合わないという面もあるだろう。あなたの会社はどのタイプ?

   データ集計は、Open Workに投稿された社員・元社員による会社評価レポートの「年収・給与」より参照・抜粋した。「年齢別年収」は、会社評価レポートで回答された年収データから、Open Work独自のアルゴリズムによって統計的に算出した。個人の年収データやそれらの平均値ではなく、ある年齢および前後の年齢のデータから推定している。

(福田和郎)

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