2024年 4月 13日 (土)

30歳のあなたに1億円が舞い込んできたら...成功する投資家の理想的な姿はこれだ!【その2】(小田切尚登)

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   明治大学の経営大学院(MBAコース)で金融論を担当している。その中で毎年、以下の問いを学生に毎年出している。

「親戚の金持ちのおじさんが亡くなり、30歳のあなたに1億円の財産が舞い込んできました。これをどのように運用していきますか?その内訳をざっくりパーセントで示してください。あなたには借金がなく、定収入もあるので、この1億円には手を付ける必要がない、という前提で回答してください。」

   この設問に、前回は投資におけるリスク分散の重要性について述べた。なかでも守りを固めることの重要性を強調した。

  • 「人生とは失敗の連続である」投資も……
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投資は超長期的なゲーム

   攻めることに比べて守る態勢を築くのは複雑で困難な作業である。サッカーにたとえるとフォワードはゴールさえ決められれば、残りの時間は休んでいてもまあ良い立場である(実際はそんなに単純な話ではないであろうが)。しかしディフェンスは試合時間中、一瞬たりとも気を抜くことは許されず、ずうっと全力で守っていないといけない。これは大変なことだ。 そこで今回は第二のポイントとして、投資におけるメンタルの重要性について考えてみたい。

「投資は何十年のスパンで行なう超長期的なゲームである。じっくりと構えて事を進められるメンタルの強さを持った人だけが勝ち組になる」

   投資はスポーツにたとえると、短距離走ではなく、マラソンのようなものである。焦ったりペース配分を間違えたりして脱落しないことが一番大事になる。マラソンレースのテレビ中継を見ると、終盤で先頭争いをしている集団から、一人また一人と脱落していくシーンが目に焼き付く。過酷な環境下でも最後まで一定のスピードを保って走れる人が優勝する。

   投資家の勝ち組というのもまさしくそういうものだ。仮想通貨で大きく儲けたり、FX(外国為替証拠金取引)でたまたまうまくいった、というようなのはパチンコで儲けたというのと同類の話で、投資の範疇には入らない。

   そうではなくて「運用でコツコツと増やしていったら、知らない間に資産家になっていました」というのが典型的な勝ち組の投資家の姿である。その最先端にいるのが世界を代表する投資家である御年90歳のウォーレン・バフェット氏である。

   バフェット氏のように何十年にもわたって精神の安定を維持していくというのは並大抵のことではない。現実には、ちょっと株価が上がったら「今のうちに売っておかないと!」と利益確定売りを急いでしまい、さらなる上昇のチャンスを逃す人は多い。

   逆に株価が下がったときは「損をしてしまった、大変だ!」ということで狼狽売りをするか、落胆のあまりその投資のことを見て見ぬふりをするようになるか、のどちらかになりがちだ。

   しょっちゅう市場価格をチェックして「勝った」「負けた」などと一喜一憂していくようなせっかちな態度ではダメだ。そうではなく、物事を長い目で大きくとらえて、泰然と構えられる人が勝ち組となる。

   投資は一にも二にも、メンタルが大事である。何十年のスパンで運用していくと、そこには我々の人生そのものが投影されてくる。命の次に大事だと言われるカネをどういう風に運用していくか、それが人の生き様と重なっていく。

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ。
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