2024年 4月 26日 (金)

「人生を賭けている」プーチン大統領には経済制裁は効かない!? エコノミストが指摘...バイデン大統領の誤算

バイデン大統領がウクライナ侵攻を許した時点で経済制裁は失敗...

バイデン大統領が侵攻を阻止できなかった時点で経済制裁は失敗している?(ホワイトハウス公式サイトより)
バイデン大統領が侵攻を阻止できなかった時点で経済制裁は失敗している?(ホワイトハウス公式サイトより)

   そもそも、「バイデン大統領が、プーチン大統領の違法なウクライナ侵攻を許した時点で、経済制裁は失敗している」という見方を提示しているのは、一般財団法人国際貿易投資研究所の客員研究員・木村誠氏だ。

このリポート「対ロシア経済制裁の効果は限定的か」(5月16日付)は、全12ページの詳細な内容だ。そのなかで木村氏は、米国ピーターソン国際経済研究所の経済学者G.C.Hufbauer(ハフバウアー)氏の指摘に注目する。
「2021年12月、バイデン大統領はロシアがウクライナに軍事侵攻すれば、米国は『ハイインパクトな制裁に踏み切る』と警告したが、その具体的な内容を開示しなかった。大規模な制裁が事前に予知できていれば、ロシアは軍事介入に踏み切らなかった可能性もあるとHufbauerはみる」

   Hufbauer氏が、経済制裁がうまくいかないとみるのは、親ロシア国や中立国が多いからだ。

「2022年3月2日の国連総会でのロシア非難の投票では、ロシアを支持したのは4か国(ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリア)で、中国、インド、パキスタンなど35か国は棄権に回った。これら親ロシア国や中立国は、ロシアからガスや石油を大幅に値引きして輸入し、また消費財や工業製品をロシアに高値で輸出する可能性がある」

   また、プーチン大統領の「人生観」も制裁を困難にしていると指摘するのだ。

「プーチン大統領がウクライナ領土からすべての軍隊と兵器を撤去し、2つの新しい共和国の承認を撤回することが制裁の最終目標となる。しかし、Hufbauerは、プーチン大統領はウクライナ併合に自分の政治的将来と、場合によっては人生を賭けており、プーチン政権が続く限り完全な原状回復は不可能だとみている」
姉妹サイト

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中