2024年 4月 18日 (木)

もし上司が異常に理屈っぽかったら? 会社で「生き抜く」ための7つのポイント

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   機嫌次第の上司、言うことをきかない部下、無茶ぶりするクライアント――。組織内での立ち居振る舞いに悩むビジネスパーソンのための人間方法論をまとめたのが、本書「官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術」(朝日新書)である。元霞ヶ関官僚の著者が書いたサバイバル術は、さまざまな組織で応用が効きそうだ。

「官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術」久保田崇著(朝日新書)

   著者の久保田崇さんは、現在静岡県掛川市長。京都大学卒業後、2001年内閣府入り。東日本大震災後のボランティア活動を契機として、11年から岩手県陸前高田市副市長を務める。16年立命館大学公務研究科教授、19年から掛川市副市長、21年から現職。著書に「官僚に学ぶ仕事術」「官僚に学ぶ勉強術」などがある。

   久保田さんには、こんな経験があるという。「徹夜で大臣答弁書を書き上げた後の翌日の国会審議中に倒れた」「国会議員の一言に振り回されて、仕事のやり直しや収拾に忙殺された」「機嫌が悪い時に話しかけて、上司に話も聞いてもらえない」。重いプレッシャーや長時間労働に悩んだ日々があった。

最も注意を払うべきは直接の上司

   そこで、さまざまなスキルを身に着けた。組織でサバイバルして働く上での7つのポイントは以下の通りだ。

1 人間関係で最も注意を払うべきは直接の上司
2 「内なる人脈」をつくれ
3 敵をつくってはいけない
4 正攻法がダメなときに使う「空中戦スキル」を身につけよ
5 部下の仕事を奪ってはならない
6 大きな壁に当たったときこそチャンスだと知れ
7 ブラックな職場から自分の身を守れ

   いくつか解説しよう。直接の上司との関係が最重要であることは言うまでもない。上司は人事評価や人事異動などの権限を持っているからだ。うまくやれなければ、不利益を被ることもある。

   上司とうまくやるには、よく観察してタイプを見極めることだ。「瞬間湯沸かし器タイプ」の上司には、「話しかけてはならないタイミング」があり、それには法則があるそうだ。また、異常に理屈っぽい上司には、議論しない、第三者を使うなどの対処法があるという。

   評者がいた会社は、実に変わった上司が多かった。まさに「人間博物館」の趣があった。そこで、ある先輩にこう教えられた。

「イヤな上司だと思っても、君か上司か、どちらかはいずれ異動する。せいぜい3年我慢することだな」

   実際、どの職場でも、その通りだった。ある程度の規模の企業(組織)では、「やり過ごす」というのが最も現実的な対処法ではないだろうか。

   「内なる人脈」とは、こういう意味だ。どの組織にも、全体を統括する部署がある。そうした部署の人に、普段から、世間話ができるくらいに人脈をつくっておき、トラブルが生じたときにすぐに報告・相談ができるようにしておくこと。

   また、役員や部長などの幹部にも、可能な範囲で名前を覚えてもらい、個人的な関係を構築しておくべきだという。

   そうすると、正攻法がダメなときに、その上司の上司を使うという裏技、「空中戦スキル」を使うこともできる。

   敵をつくらないことも大切だ。それには4つのポイントがあるという。

1 批判をしないこと
2 自分が批判されてもなお、批判しないこと、耐えること
3 相手の話をよく聞くこと
4 敵にも挨拶すること

   それでも敵対視してくる人へは、過剰反応しない。その人を変えようと思わない。距離を取ればよい。最小限の関わりでやり過ごす。こういう対処法があるそうだ。

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