なかなか人に聞きづらい女性の身体のこと、「マンガ」で紹介、話題に...著者の講演会に行ってきた!【尾藤克之のオススメ 特別編】

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   こんにちは。J-CASTニュース 会社ウォッチの連載「読んでためになるビジネス本」を担当している、尾藤克之です。今回は「特別編」として、いま、ニーズの高まりが期待されている「フェムテック」の分野に注目した話題を取り上げたいと思います。

   「フェムテック」とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語です。今後、さまざまな製品・サービスの上市による市場拡大が期待されています。今回、9月23日に開催された講演会「今日からできる!頑張る女性に贈る一生輝けるフェムケア術」(於:サンクチュアリ出版)の様子をお届けします。

   この講演会には、書籍『なんとなくずっと不調なんですが膣ケアで健康になれるって本当ですか?』の著者である、漫画家の若林杏樹さん、「ちつ姉」こと山口明美さんが登壇しました。

  • 講演会に登壇した漫画家の若林杏樹さん(左)、「ちつ姉」こと山口明美さん(右)
    講演会に登壇した漫画家の若林杏樹さん(左)、「ちつ姉」こと山口明美さん(右)
  • 講演会に登壇した漫画家の若林杏樹さん(左)、「ちつ姉」こと山口明美さん(右)

婦人科はどんな人が行く場所?

   山口明美さんによると、一般的に「婦人科とは妊娠や出産の予定がある人が行く場所」と考えている人が多いようです。自覚症状もないし悩みもないので、行く必要を感じない、とのこと。ところが、本来、「婦人科とは女性がライフステージに応じて悩みを相談する場所」だと言います。

「自覚症状がないから病気がないとは言いきれません。とくに、子宮や卵巣の病気などは、はじめは自覚症状がないものが多いのです。たとえば、子宮頸がん。20代~30代の女性にとって命の危険はもちろん、子宮を失うかもしれない怖い病気です」(山口さん)
「日本では年間約1万人が子宮頸がんになり、年間2800人が亡くなっている他、年間1300人の20代~30代女性が手術によって子宮を失っています。リスクとしてはっきり言えるのがタバコです。子宮頸がんのリスクを高めることがわかっています」(同)

   なお、子宮頸がんはがんの中では珍しく、検診とワクチンで予防可能とされています。そのため、2007年にオーストラリアを筆頭に多くの先進国が接種をはじめ、日本も2013年に定期接種を開始。ところがその後、副反応を訴える声が出始めて接種は中止されます。その後、専門家による調査により安全性が確認され、2020年に再開しています。

   MSD製薬のサイトを拝見すると、「各国のワクチン接種プログラム対象女子の接種率」は次のようになっていました(※日本2019年時点、他2011~2014年時点)。

コロンビア 87%
マレーシア 87%
イギリス 86%
デンマーク 82%
スウェーデン 80%
オーストラリア 73%
メキシコ 67%
UAE 59%
ニュージーランド 56%
アメリカ 40%
フランス 17%
日本 1.9%

   これを見ると、日本ではまだ接種率が低いようです。ワクチン等について気になる人は、厚労省のHPもあわせてチェックしてください。参考になると思います。

   今回の講演会は、漫画家の若林杏樹さんが、山口明美さんに教えてもらう様子を題材にした本『なんとなくずっと不調なんですが膣ケアで健康になれるって本当ですか?』(サンクチュアリ出版)がベースになっています。

   なお、本書は医師と専門家が完全監修を行っています。監修者には、安田進太郎氏(医学博士)、和田浩幸氏(一般社団法人日本美容整骨協会理事)、高須賀千絵氏(ラヴィコーポレーション代表)、足立真由美氏(医療法人涼葵会Wクリニック総院長)、宮崎綾子氏(日本産科婦人科学会、産婦人科専門医)らが名を連ねています。

   デスクワーク歴が長く、繁忙期は長時間イスに座っている日々。下半身のむくみや、肌荒れやくすみなど仕事をすればするほど、自分のカラダにガタが来て「老いていく?!」と痛感している人はいませんか。

   欧米では、子供のころから、自分の体について学習しています。ところが、日本においては妊娠や出産の予定がない限り、女性が自分の体について学ぶ機会はあまりないのではないでしょうか。本書を通じて、女性が知っておきたい身体のことを学んでみてはどうでしょうか。

(尾藤克之)

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