2024年 4月 18日 (木)

【2024年卒就活生】早くも本番!「就活解禁日」2か月前なのに「本選考」過半数、「内定」1割強...インターンシップ参加が強みに?

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   早くも2024年3月卒業予定の大学3年生の就職活動が本番を迎えている。

   新卒者を募集する企業の採用活動解禁日は3月1日だが、その2か月前に「本選考」や「内定」がどんどん進んでいることが、就職情報のディスコ(東京都文京区)が2023年1月17日に発表した「2024年卒:1月1日時点の就職意識調査」で明らかになった。

   「本選考を受けた」就活生が約51%、「内定」を得た学生も約15%いるのだ。就活戦線は例年より早くスタートを切った。

  • 早くも内定をもらって喜ぶ女子学生(写真はイメージ)
    早くも内定をもらって喜ぶ女子学生(写真はイメージ)
  • 早くも内定をもらって喜ぶ女子学生(写真はイメージ)

志望業界1位...文系男子銀行、女子マスコミ、理系男子電気、女子医薬品

   ディスコの調査は、2024年3月卒業予定の大学3年生1028人が対象だ。まず、志望業界は決まっているかを聞くと、「明確に決まっている」という学生が35.2%に達し、同時期の2022年調査(34.1%)をやや上回った。「何となく決まっている」(42.4%、昨年比プラス2.0%)も昨年より増加しており、就活のスタートが早まっている様子が見て取れる

   志望業界1位は「情報・インターネットサービス」、2位も「情報処理・ソフトウエア」で、引き続きIT業界に根強い人気がある。以下、「素材・化学」「水産・食品」と続く。

   文系・理系で分けると、「文系男子」1位は「銀行」、「文系女子」1位は「マスコミ」、「理系男子」1位は「電子・電機」、「理系女子」1位は「医薬品・医療関連・化粧品」だった。

   就職先企業を選ぶ際に重視する点を聞くと、文系・理系とも1位は「給与・待遇が良い」、2位「将来性がある」、3位「将来性がある」、4位「休日・休暇が多い」と、「将来性」と「働きやすさ」の重点を置いていることが伝わってくる【図表1】。

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(図表1)就職先企業を選ぶ際に重視する点(ディスコの作成)

   具体的に学生の声を聞くと、こんな意見が返ってきた。

「業界内で影響力が高く、働きやすい環境であることを重視している」(文系男子)
「教育がしっかりしている会社は、入社する際の気持ちのハードルが低くなりますし、嫌なプレッシャーも感じないと思います」(文系女子)
「高い品質の製品を世に送り出している企業を選択すれば、高いスキルを持つ社員と共に働くことができる」(理系男子)
「技術が身に着いた人から転職してしまうような会社ではなく、優秀な社員がそのまま働き続けたいと考えるような会社」(文系男子)
「将来性がないと、転職も視野に入れてキャリアを積んでいかなければならないため、重要視します」(理系女子)

といった意見が相次いだ。

インターンシップ参加、本選考、内定...の流れが強まる

   ところで、「就活解禁」の2か月前とはいえ、インターンシップなど企業が用意するプログラムへの参加経験者はどんどん増えている。調査時点で参加経験がある学生は9割超(92.1%)だった。

   インターンシップの参加後に企業からアプローチを受けた学生は9割強(96.0%)にのぼる。ほとんどの学生が企業から何らかの接触を受けており、プログラム参加後のフォローが一般化しているといえる。

   どのようなアプローチを受けたかを聞くと(複数回答)、最も多いのは「インターンシップ参加者限定セミナーの案内」(77.3%)。次いで、「早期選考の案内」(67.1%)、「懇親会、社員座談会」(52.0%)で、いずれも2021年から2022年にかけて大きく増加したが、今年さらに増加した【図表2】。企業が参加学生へのアプローチを強化していることがうかがえる。

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(図表2)インターンシップ参加後に企業から受けたアプローチ(ディスコの作成)

   こうした企業側の積極姿勢もあってか、もうすでに「本選考」や「内定」が進んでいるのだ。

   2023年1月1日時点の本選考受験状況を聞くと、筆記試験や面接など「本選考を受けた」という回答が51.1%で、回答者の過半数を占めた。2021年調査は41.5%、2022年調査は49.2%と上昇傾向にあったが、1月調査で半数を超えるのは初めてだ【図表3】。

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(図表3)本選考の有無とインターンシップ参加企業の有無(ディスコの作成)

   本選考経験者の受験社数の平均は2.8社。その中に「インターンシップ参加企業がある」と答えた学生は8割(82.1%)を超えており、インターンシップから早期選考につながるケースが多いとみられる【再び図表3】。

   一方、1月1日時点の内定状況を聞くと、「内定を得た」との回答が14.9%。これも昨年(13.5%)、一昨年(8.7%)より増えている。また、内定取得者の8割超(84.3%)が、インターンシップ参加企業から内定を得たと回答した【図表4】。インターンシップ参加から本選考、内定へのプロセスが確立されてきたようだ。

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(図表4)内定の有無とインターンシップ参加企業の有無(ディスコの作成)

学生の声「知らない業界が多いから、視野を広げていきたい」

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本選考の面接、筆記試験も始まっている(写真はイメージ)

   ただ、「就活解禁日」まで2か月ある。焦りは禁物だろう。学生たちはどんな気持ちで準備を進めようとしているのか。「準備の進め方」を聞くと、こんな意見が返ってきた。

「面接に早くから慣れ、内定をもらえる準備をしていきたい」(文系男子)
「業界を広げすぎると迷ってしまいそうなので、いま目をつけている業界の中で企業ごとの違いを明確にしていきたい」(文系女子)
「面接などに進んだ際にきちんと受け答えできるよう、企業理解と自己分析を深めたい」(理系女子)
「基本的には絞り込む作業を進めていきたいが、新たに良い企業が見つかったらエントリーしたい」(理系男子)
「興味はあるが、まだ参加できていない企業のインターンシップがあるので、参加したい」(理系女子)
「まだまだ知らない業界や企業が多いため、就活準備イベントやインターンシップに参加してもっと視野を広げていきたい」(文系男子)
「まだ志望業界を決めきれていないので、就職活動解禁まで広く見ていたい」(文系女子)

   このように、まずは視野を広げてどの業界、企業に進みたいのか、研究を深めたいとする声が多かった。また、

「1つでも内定をとり、安心した状態で志望企業の選考を受けたい」(文系女子)
「既に入ってもいいと思う会社の内定を持っているので、その会社より行きたい企業のみに絞って就活すれば十分だと考えている」(文系女子)

などと、とにかく「内定」を1つとることを最優先にする人も。その一方で、

「期末試験があるので、2月初めまではそちらを優先したい」(文系男子)

と、本業の学問を中心に考える人もいた。いずれにしても長丁場だ。粘り強く前に進んでほしい。

   調査は、ディスコが運営する就職情報サイト「キャリタス就活2024」の学生モニター1028人対象に、「就活解禁日」の2か月前の1月1日時点でアンケート調査した。(期間は2023年1月1日~6日)(福田和郎)

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