2024年 4月 20日 (土)

建設・運輸は依然として「人材難」厳しく...人材確保うまくいく「7カ条」とは?

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   新型コロナ感染症拡大が猛威を振るったこの3年間。ことしに入り経済活動が活発になると同時に、人手不足の問題が表面化してきている。

   帝国データバンク(東京都新宿区)は2023年5月17日、特別企画「企業における人材確保・人手不足の要因に関するアンケート」を発表。調査を見ると、人手不足していない企業では「賃金や賞与の引き上げ」や「職場環境づくり」「定年延長やシニアの再雇用」で人材不足に対応している状況が明らかになった。

   一方で、「長時間労働」や「厳しい職場環境」などのイメージがある建設業や運輸業などでは、依然として人手不足が続き、困難な状況が垣間見えた。

  • 人材不足・人材確保の7カ条とは?(写真はイメージです)
    人材不足・人材確保の7カ条とは?(写真はイメージです)
  • 人材不足・人材確保の7カ条とは?(写真はイメージです)

人材確保の要因は賃金ベースアップとDXの推進 企業によって明暗分かれる

   この調査は2023年5月12日から16日までの間、大企業や中小零細企業にインターネット調査し、1033件の有効回答を集めた。

(帝国データバンクの作成)
(帝国データバンクの作成)

   はじめに、「人手が不足していない」企業の要因からみてみよう。

   帝国データバンクが正社員・非正規社員の人手不足の状況とその要因について尋ねたところ、「人手が不足していない要因」では「賃金や賞与の引き上げ」が「51.7%」と過半数を超え、最多となった。(なお、複数回答可)

   次いで、清潔さの保持や休憩スペース、社内相談窓口の設置など「働きやすい職場づくり」が「35.0%」を占め、「定年延長やシニアの再雇用」が「31.2%」で続いた。

   このほか、「福利厚生の充実」(26.6%)、「公平で公正な人事評価」(22.0%)といった成長・安心できる職場づくりに関する項目は2割を超えた。

   また、「働き方の多様化やワークライフバランスの推進」や不要業務の削減や業務の簡素化など「業務プロセスの見直しなどによる効率化」(各18.8%)が2割近くとなった。

   企業からの主な声を拾い上げてみると、

・既存社員のベースアップのほか、有料採用サイトを利用しつつ、入社時の初任給を年収ベースで約50万円上げた。それだけで応募件数が変わってきた。
・時間外勤務の抑制や有給休暇の取得率向上に力を入れて、従業員の定着と採用促進に対応している。
・健康経営やDXなど、効率を上げて従業員一人一人の付加価値を上げていけば離職率は下がる。DXの実施により、教育にかかる時間を削減できた。
・給与体系の抜本的な見直しや、免許および資格などの取得に積極的に取り組んでいる。 などの声が寄せられた。

   DXの推進や賃金のベースアップ、テレワークの実施など、「企業体力」のある会社では人材不足の影響は少ないのかもしれない。

(帝国データバンクの作成)
(帝国データバンクの作成)

   一方で、今度は「人材が不足している」企業の要因をみてみると、「条件に見合った人材から応募がない」と回答した企業は「54.6%」となり、最も多くなった。

   帝国データバンクでは、「とりわけ、即戦力を求める中小企業ではその傾向が強く、採用に苦難している状況がうかがえる」と指摘する。

   そのほかの要因をみると、「業界の人気がない」が「45.4%」となった。「企業の知名度が低い」が「42.2%」、長時間労働や3K労働など「労働環境が厳しいと受け止められる」(37.2%)、「賃金や賞与などに満足が得られない」(35.7%)などが3割を超えた。

   ほかにも、「時間外労働の上限規制や休暇取得の義務化など働き方改革の逆作用」が「13.8%」を占め、国が進めている政策も人手不足の原因のひとつとなったと訴える企業が一定数みられた。

   帝国データバンクではこの逆作用について、「効率化なども含む業務の見直しを実施するうえで、残業の削減と賃金のバランスを考慮した働き方改革に取り組むことが急務といえよう」と解説している。

   人材が不足している企業の声を集めてみると、

・中途採用の求人を行っているが、人気のない職業であるため特に若手からの応募がない。新卒採用はそもそも応募がなく諦めている。
・中小企業は、正規・非正規ともに賃金を上げられないため人手が集まらず困っている。
・建設業自体が3Kと認識されており、土日出勤や残業に対して敬遠されている。資材高騰による利益の圧迫で賃上げも限定的になっており、求人申し込みがほとんどない状況。
・トラック運送業では高齢化が進んでいることと力仕事、汚れる、労働時間が長い等の労働環境が厳しいイメージがあるので常時社員募集しているが、面接に来社する人材は非常に少ない。また、働き方改革による労働時間の短縮で余計に人材不足に陥っている。

   といった声が上がっている。

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