2024年 6月 15日 (土)

半導体に続き、電池にも調達リスクが...ダイヤモンド「半導体 EV&電池」、東洋経済「アニメ」を特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする(「週刊エコノミスト」は先週が合併号だったため、今週は休み)。

中国を介して調達される「電池」事情

   2023年5月22日発売の「週刊ダイヤモンド」(2023年5月27日号)の特集は、「半導体 EV&電池 国家ぐるみの覇権戦争」。

   米中対立の激化により、産業界では半導体に次いで、電池の調達リスクが高まっているという。世界最大の電池メーカー、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)の日本上陸構想が浮上している動きを詳しく伝えている。

   2020年ごろ、CATLが日本の自動車メーカーとの合弁で、電気自動車(EV)向け車載電池の工場を日本に建設する案が浮上したという。日本側の出資パートナーとして、ホンダと日産自動車の名前が挙がったが、構想は立ち消えになった。半導体に次いで、電池分野でも米中分断の様相が高まったからだ。

   しかし、水面下ではその構想が再浮上しているという。主要自動車メーカーが野心的なEV販売計画を次々と掲げ、車載電池がひっ迫しているからだ。そこには中国抜きでは成立しえない電池の供給網事情がある。

   半導体の場合、あらゆる主要工程を米国、日本、台湾、韓国、オランダが握り、西側諸国でサプライチェーンを完結できる。だが電池の場合は、中国を介さずに調達できる国は一つとしてない。

   なぜなら、鉱物資源からレアメタルを取り出す精錬工程が中国に完全に握られているほか、電池製造では中国メーカーのシュアが高いからだ。世界首位のCATLの出荷量が46%に達するという。

   すでにCATLは、中国EVメーカーにとどまらず、米テスラ、米ビッグスリー、日系大手3社など世界中のEVに車載電池を供給。「中国排除」のサプライチェーンは成り立たないのだ。

   トヨタ自動車が2026年までにEV150万台を販売する計画を掲げた。「ついにトヨタがEVシフトに本気になった」という論調に対し、方針転換といえるほどの意味はないと疑問を呈している。

   アメリカのZEV(ゼロエミッション車)規制を達成し、中国でのシェアを維持するには、EV150万台は最低限でもクリアすべき前提条件だと指摘している。

   驚くべきは27年のEV構成比だ。欧州・中国ではほぼ半分に、米国でも35%に達している。新規参入者による下剋上は、トヨタ系列のサプライヤーを巻き込み、グループ瓦解を招くことにもなりかねないと危惧する。

◆日本の自動車メーカーの「部品調達力」

   新型コロナウイルスの感染拡大以降、日本の自動車メーカーは半導体不足に悩まされた。同誌は、自動車7社の半導体を筆頭とする「部品調達力」を比較している。

   最も部品調達力が弱かったのは、SUBARUだ。期初販売計画に比べて販売実績は21、22年度合計で45.6万台の減少(23.5%減)。当初計画の4分の1の車を顧客に届けることができなかったことになる。

   ホンダと日産自動車も共に16.2%減の落ち込みだった。7社のうち部品調達力が最も高いと評価されたのがトヨタだった。販売台数における部品調達力では1.9%と影響は軽微だったが、生産台数で見ると6.8%減となっており、大きな減産を強いられたのは間違いない、としている。

   今後、EV化が進むと、自動車メーカーとサプライヤー、半導体メーカーとの力関係が逆転する「下剋上」が起こるかもしれないと見ている。

   世界的ベストセラー「半導体戦争」の著者である、アメリカの国際歴史学者、クリス・ミラー氏に米中覇権争いと日本復活の行方を同誌はインタビューしている。

   それによると半導体争奪は、「国家ぐるみの覇権戦争」の様相を呈し、「半導体は破滅的な兵器になり得る」というのだ。EV市場で中国メーカーが急速にシェアを伸ばしていることに注目し、あと数年で中国は日本を抜いて最大の自動車輸出国になる、と予測している。

   ほかに、同誌は、最新決算から半導体・電子部品と自動車・自動車部品の「存亡ランキング」を作成した。8つの指標から見た「市場原則でも生き残れる98社」では、首位は半導体材料のシリコンウエハーで世界首位シェアの信越化学工業だ。2位は東京エレクトロン、3位が村田製作所、4位ソニーグループ、5位キヤノンとなっている。

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