ビジネスパーソンにとって30代、40代は、上司もいて、部下もいて、あるいは周囲の活躍も気になって...という悩み多き世代ではないでしょうか。
当コラム「その仕事の悩み、こんなふうに考えてみよう。」では、キャリアや生活にまつわる悩みに、組織や人材開発、コーチングに詳しい「ひろ子ママ」が、アドバイスやエールをお送りしていきます。
◆きょうのお悩み
きょうはAさんが、こんな悩みを抱えていらっしゃいました。「最近は、社内外の人と一緒にプロジェクト単位で仕事をする機会が多いです。一緒に仕事をしていて、気持ちよく仕事ができる人、やりにくい人など思う人がいます。自分も社内外の人にどう思われているか気になるところですね。どのようなことに気をつければ『一緒に仕事して気分のいい人』と思ってもらえるんでしょうか」
困った人がいれば、自分から声をかける
まわりから見ても「手がまわってなさそうな人」「困っている人」がいたら、自分からぜひ声をかけてみましょう。
「困った時はお互いさま」といいますが、人は自分に何かをしてくれた、助けてくれた人に対して「恩」を感じるものです。困った時に「声をかけてくれる人」がいると、「人に頼っていいんだ」という気持ちにもなり、追い詰められた感から解放され気持ちも楽になるでしょう。
素直に受け入れる
一緒に仕事をしていて「気分がいい」と感じる人は、「素直な人」ではないでしょうか。たとえば、こんな感じ。
・助言をしてもらったら、お礼を言える
・もらったアドバイスを試してみて、結果を報告する
・分からないことを「分からない」と言える
・お願いした時も嫌な顔をしない
・忙しくても「プラスの言い回し」をしてくれる
このように対応が素直な人だと、手伝った側も、お願いした側も、お互いが気持ちよく仕事できるので、「またサポートしてあげよう」「またお願いしてみよう」という関係になります。
実は手伝ったり、アドバイスしたりした側は、その後どうなったのかを気にしています。「あの時は助かりました。ありがとうございました」「少し時間はオーバーしたけど、うまくいきました」など報告があると、「次も何かしてあげよう」と思うものです。
一方、よろしくない対応は――。
・助言をしてもらっても、「納得しておらず」素直に受け入れていない
・アドバイスしてもらっても実行しない
・分からないことがあっても分かったふりをしている
・手伝ってもらっても感謝の言葉がない
・「自分でできる」というオーラを出している
上記のような態度だと「あの人はアドバイスしても聞いてくれないから」「手伝っても迷惑そうだから手伝いにくい」「お願いしても嫌な顔をされるから頼みたくない」などと、思われてしまいます。困っていたとしても、次は救いの手はありません。
全体的に仕事が忙しいはずなのに「なぜか自分には何も依頼が来ない」という人は、知らない間に「頼みにくい壁」を作っているかもしれません。そのまま「依頼しにくい人」のポジションにならないように、困っている人がいれば進んで手伝ってあげましょう。
仕事ができる人は要注意! まわりに仕事を任せることも大切
また、仕事ができる人や責任感が強すぎる人は、「自分できる」というオーラを出していることがあります。
「人に頼むより自分でやった方が早いから」と人に頼むのが苦手と、普段から自分ですべてやってしまうタイプです。
本当は困っているのに、「あの人は自分でできるから」と気づいてもらえないこともあります。人は頼られると嬉しく感じるものです。少しずつでも、まわりに仕事を任せてみましょう。
Aさんはどんなタイプに当てはまっていたでしょうか。待ちの姿勢では「一緒に仕事をしていて気分がいい人にはなれません」自分から歩み寄っていく姿勢が大事ですよ。(ひろ子ママ)