どうなる!?今週の株式・為替マーケット!東京株式市場 神経質な展開か 日銀の物価見通し、上方修正される可能性は?東京株式市場見通し(10月30日~11月3日)日経平均株価予想レンジ:3万500円~3万1600円今週の東京株式市場の日経平均株価は、神経質な展開か。前週の東京株式市場の日経平均株価は続落して、3万1000円を割り込んだ。中東の地政学リスクが嫌気材料となったことに加え、日銀の金融政策変更の思惑が浮上したことで、長期金利の上昇基調が継続したことが日経平均株価の下げ材料となった。今週の日経平均株価は、神経質な展開となりそうだ。中東情勢の不安定な状況が続く中、日米の金融政策決定会合というビッグイベントを迎える。31日~11月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)は、政策金利が据え置かれると予想されている。注目は、30~31日の日銀金融政策決定会合で、一部では長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)の修正が行われるとの予想が出ている。さらに、10月の「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)が発表されるが、日銀の物価見通しが上方修正される可能性がある。物価見通しの上方修正は、事実上、金融政策の修正の必要性を認めることになり、長期金利の上昇を招く可能性があることから、日経平均株価の売り材料になるだろう。金融政策決定会合の結果には要注目だ。また、いよいよ、企業の9月期決算発表が本格的になることから、個別株物色の動きも強まると思われる。東京外国為替市場 ドルの上値が重い展開か 3日、米国の10月雇用統計に注目集まる東京外国為替市場見通し(10月30日~11月3日)ドル・円予想レンジ:1ドル=148円00銭~151円00銭今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。前週のドル円相場は、小幅下落した。米国の長期金利の上昇を背景に、ドルは一時1ドル=150円台後半まで買い進まれた。しかし、政府・日銀によるドル入り介入の対する警戒感や、中東の地政学リスクに対する警戒感、米長期金利の反落などを受け、ドルは1ドル=149円台半ばまで下落した。今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。注目は、日米の金融政策決定会合だが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利が据え置きは、市場に織り込まれている。一方で、日銀金融政策決定会合では、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の修正や物価見通しの上方修正の可能性があり、結果次第では、ドル売り・円買い材料となりそうだ。ただ、週末3日には米国の10月雇用統計が発表される。この結果次第では、米国の利上げ観測が強まる可能性もあり、注目だ。◆国内外、今週発表予定の経済指標は?経済指標は、国内では30日に日銀金融政策決定会合(31日まで)、31日に植田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」、9月完全失業率、9月有効求人倍率、9月鉱工業生産などの発表が予定されている。海外では31日にFOMC(11月1日まで)、中国の10月製造業PMI、中国の10月非製造業PMI、米国の10月消費者信頼感指数、11月1日に中国の10月財新製造業PMI、米国の10月ADP雇用者数、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、3日に米国の10月雇用統計などの発表が予定されている。(鷲尾香一)
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