うな重そっくり「スイーツ」はいかが?
土用丑の日に食べる「うな重」。重厚な箱を開けると「うな重」……のはずが、実は甘い甘いスイーツだった。そんな商品が話題だ。この食べ物そっくりなスイーツはシリーズ化されていて、今回で12回目だが、菓子会社は“マスコミに乗せられてしまった”と漏らしている……。
そっくりスイーツ「15回までは作ろうかな」
広島県で和洋菓子屋を営む虎屋本舗は2008年7月から、「うな重」に見立てたスイーツ「うな重そっくりなミルフィーユ」を販売している。
「土用丑の日」に食べるうなぎにちなんだ商品だ。「うなぎ」の部分は、アマンドクリームをパイで包み、ココアパウダーを振りかけている。一方、「ご飯」の部分は、米粉を使ったチョコレートのスポンジに、パイとカスタードをサンドした。価格は1680円。同社の販売サイトで購入できる。
食べ物に見立てたスイーツを作るのは、初めてではない。「本物そっくり スイーツシリーズ」ではこれまでに、“マロンケーキ”型のお好み焼きや、“ロールケーキ”状の海苔巻き、それから“チョコレート”餃子等を作っている。
どうしてこんな商品を作ったのだろう? 同社の高田信吾社長は、第1回商品「たこ焼きにしか見えないシュークリーム」を作った理由を、次のように話す。
「たこ焼きを食べていて、『ぱっと見て、(スイーツに)できるだろうな』と思いついたのが2003年6月。工場長らと短い打ち合わせの後、すぐに商品化したんです」
社長の思いつきがあっさり形になってしまった格好だ。以来、5年も続く「そっくりシリーズ」は、“マスコミに乗せられてしまった”こともあって10作以上ものスイーツを世に出してきた。
高田社長は、「15回までは作ろうかな」と意気込んでいる。
「(本物に見立てたスイーツを)作ることはできますが、完成したものがおいしいものでなくてはいけません。スイーツ=自分が食べたいと思える商品を、お客さんに提供できればと思います」