2024年 5月 3日 (金)

洗い加工に「レーザー」使用 エコな仏ブランドジーンズ

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250種の植物が育つ垂直庭園は自然再生をイメージ

パリのブティックの垂直庭園
パリのブティックの垂直庭園

レーザー加工技術が環境保全につながる
レーザー加工技術が環境保全につながる

   また、マリテ・フランソワ・ジルボーのパリ7区にある3階建てのブティックは、地下1階から3階に続く内壁が植物に覆われているが、単なる自然、緑を演出したものではなく、250種の亜熱帯植物が育つ、垂直庭園なのだ。

   これを作ったのは、パリのケ・ブランリ博物館の壁面庭園を手掛けた、植物学者兼アーティストのパトリック・ブランで、土ではなく、ポリエステルのぼろきれが土台になっており、廃棄物質の上に新しい生命が育まれる、という自然再生をイメージしたものだそうだ。若い男性店員いわく、

「メディアで紹介されたのですが、その後、来店しても服には目もくれず、この垂直庭園の写真だけ撮って帰るお客もいます。あと、どういう構造になっているか、どんな植物か植わっているのか、などと色々な質問をされますね」。

   商品には関係のないそんな質問にいちいち答えるのは、面倒くさくないですか?と意地悪く質問すると、ニッコリ笑いながら、「いえ、これも仕事のうちですから」と、実に感じがいい。ちなみに日本では、同ブランドの大阪御堂筋店にもこの垂直庭園が設置されている。

   マリテ・フランソワ・ジルボーでは、他のエコに力を入れるアパレル・メーカー同様、オーガニック・コットンやフェアトレード製品も利用し、さらにフィリピンで植林活動なども行っているが、それを前面に出してアピールしていない。「エコを売り物にするつもりはありません。ブランド・メッセージの一つとして、地球環境についての意識を高めようと呼びかけていくのがわが社のスタンスです」と、マダム・ド・ラムゼル。最新テクノロジーを用いて、あるいはアーティスティックに、そしてオーソドックスな手法で、と様々なエコ活動を行っているが、それを大げさにアピールしない。これって、エコかっこよくありませんか?

江草由香


【プロフィル】
江草由香(えぐさ ゆか)
フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本のメディアに寄稿しながら、パリ発日本語フリーペーパー『ビズ』http://www.bisoupfj.comの編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。趣味は映画観賞。

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