「クラウドミュージック」サービスが、日本でも近く本格始動しそうだ。アップルやグーグルなど、すでに海外でサービスを展開している各社が2012年11月に入り、相次いで日本展開への動きを見せ始めた。サーバー上に音楽ファイルを保存することで、PCやスマートフォンなどさまざまな端末から「クラウド」方式で音楽を楽しめるクラウドミュージックは、アメリカなどで2011年ごろから大手が相次ぎサービスを始めた。しかし日本ではまだ利用できないものが多い。iTunesMatchとGooglePlayMusicともに年内稼動?GooglePlayMusicは2万曲を無料でクラウドに保存・再生が可能だそんな中、「GooglePlayMusic(旧:GoogleMusic)」を提供しているグーグルは11月9日までに、同サービスのAndroid(アンドロイド)用アプリのダウンロード地域制限を解除し、これにより日本でもアプリの利用が可能になった。現時点ではPCでの利用が不可能なため単なる音楽再生アプリという感だが、日本でも近いうちに本格サービスを始めるとの見方が強い。一方「iTunesMatch」を展開中のアップルも15日までに、同サービスについての日本語解説ページを公開した。こちらも利用自体はできないままだが、アップルのiTunes担当シニア・ディレクターのピーター・ロウ氏は2月に「2012年後半にも、iTunesMatchの日本サービスを開始する」ことを予告しており、日本上陸近しとの観測が有力視される。アマゾンも15日、ストアで購入した曲をクラウド管理・再生できるAmazonCloudPlayerの提供を開始した。ともに2万曲以上をアップロード可能このうち「GooglePlayMusic」「iTunesMatch」はストアで買ったファイルのみならず、CDからリッピング(データ取り込み)した曲までアップロードできるのが強みだ。アップ可能な曲数は「GooglePlayMusic」が2万、「iTunesMatch」が2万5000で、1曲5MBと考えれば10GB以上の容量を端末から「浮かせる」ことができる。なおiTunesMatchではiTunesStoreで配信中の曲はアップロード不要なので、その枠はさらに大きい。スマートフォン、タブレット市場で激しいつば迫り合いを演じる各社だが、「クラウドミュージック」でも競争の激化が予測される。
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