2024年 4月 30日 (火)

霞ヶ関官僚が読む本
放射線の真実を求めて いまだに続く極端な情報の流布

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先例にならないチェルノブイリ

   物理学者の菊池誠氏と福島県郡山市に実家があるミュージシャンの小峰公子氏の素朴なところからの質疑を収めた「いちから聞きたい放射線のほんとうーいま知っておきたい22の話」(筑摩書房 2014年3月)も不安をあおる議論に対する解毒剤として一読に値する。

   旧ソ連時代にウクライナのチェルノブイリ原発事故で問題となった甲状腺がんの問題は、放射線論争の最大の焦点の1つだ。ただ、様々な研究機関で行われている被ばく線量推計によると、チェルノブイリに比較して福島における県民の被ばく線量が低いことがわかってきている(「平成26年3月11日「報道ステーション」の報道内容についての福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターの見解」(平成26年3月12日公表)、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)報告書:福島での被ばくによるがんの増加は予想されない」(平成26年4月2日公表:国連広報センターに邦訳))。

【霞ヶ関官僚が読む本】 現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で、「本や資料をどう読むか」、「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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