【BOOKウオッチ】
カープファンも驚いた天才・前田智徳の素顔
2014.07.14 16:40
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資金はないが、アイデアは球界トップ
『プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた! ~涙と笑いの球界興亡クロニクル~』
カープのファンサービスは、他チームのファンも唸らせる。たとえば2006年、当時のブラウン監督が審判への抗議で一塁ベースを投げて退場処分となった数日後、選手やスタッフたちが「危険」「うちの監督はベースを投げるぞ」と英語で書かれたTシャツを着て現れ、観客を沸かせたエピソードは有名だ。当然、ファンクラブで行うサービスもユニークだ。集英社の『プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた! ~涙と笑いの球界興亡クロニクル~』(著・長谷川晶一、1296円)では、カープのファンクラブ特典を「CQ(カープ・クオリティ)」と呼んでいる。資金面での苦労がにじみ出るが、それに打ち勝つアイデアが秀逸だという。著者のイチオシは、ホーム用(Carp)とビジター用(Hiroshima)を合体させ「Caoshima」という謎のチーム名になってしまった紅白ユニフォームだ。