「4回TKO負け山中タオル深層」(東京スポーツ)、「衝撃タオル神が負けた」(日刊スポーツ)、「『神の左』にタオル記録挑戦無残」(毎日新聞)――2017年8月16日は、報道媒体の見出しに「タオル」が多数並んだ。前日に行われた世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級タイトル戦で、王者の山中慎介選手(34)が、同級1位のルイス・ネリ選手(22、メキシコ)に4回2分29秒TKOで敗れた。リングには「タオル」が舞い、具志堅用高氏(62)が持つ13度の防衛記録に並ぶことができなかった。会長「最悪なストップ」この、大和心トレーナーが投げ入れた「タオル」のタイミングをめぐり、賛否両論が巻き起こっている。試合を中継した日本テレビ系の番組で解説をつとめた具志堅氏は、タオル投入直後に「タオル早かったねえ」と率直な感想を漏らす。元プロボクサーの竹原慎二氏(45)も、15日のブログで、「俺だったらあんな止められ方は納得いかないな」と苦言を呈す。極めつけは、山中選手が所属する帝拳ジムの本田会長だ。試合後、「(トレーナー)個人の感情が入った。最悪なストップ」と怒りを隠さなかった。山中選手「責める気持ちはないです」業界内からは、厳しい声が多数あがっているが、ファンたちにはどう見えたのか。ツイッター上では、「たしかに早かった」と同意する声も少なくないものの、「タオル早いって怒ってる人は山中選手を殺したいのか?近くで見てるセコンドがヤバイと判断したならそれが正しいでしょ」 「お二人側の信頼関係の上での本気の本気の本気の判断なんだからタオルどうこうは他人に分かるわけ無し」とトレーナーの判断を擁護する声や、「外野は黙ってろ!!」 「山中選手自身の発言は致し方ないというか当然だと思うがジムの会長の発言は試合直後とはいえダメでしょ」と、前述の批判は筋違いだとする主張も多かった。山中選手は試合から一夜明けた16日、都内で記者会見を開き、「ストップのタイミングは、自分の中で効いている感覚は無かったけどバタついていたのはあったろうし、周りを不安にさせてしまったのはあると思う。これまで大和トレーナーは常に近くで自分を見てくれていたし責める気持ちはないです」とコメントしている。
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